成田昭次、シンディ・ローパー武道館公演の「停電伝説」を回顧 ニルヴァーナの「静と動」を徹底解説(2025.04.19放送)

2025年4月19日、ニッポン放送の番組『KURE オキーフ Presents 成田昭次のRockon The Knight』が放送された。パーソナリティを務める成田昭次は、開催中の大阪・関西万博に触れつつ、自身の幼少期の万博体験や、NARITA THOMAS SIMPSONとしてのツアーへの意気込み、そしてリスナーからのメッセージを通じた他アーティストとの意外な接点について語った。また、自身が影響を受けたギタリストを紹介するコーナーでは、ニルヴァーナのカート・コバーンを取り上げ、そのプレイスタイルやサウンド構築について技術的な視点から詳細な解説を行った。

大阪万博の記憶とNARITA THOMAS SIMPSONの始動

番組冒頭、成田は4月19日という日付とともに、大阪・関西万博がすでに開幕していることに触れた。世界158カ国と地域が参加し、10月13日までの約半年間にわたって開催されるこのイベントに対し、成田は2005年の「愛・地球博」や、さらに遡った1970年の「大阪万博」について言及した。

成田は、1970年の大阪万博について「54年前」と振り返り、自身が子供の頃の写真に残っているエピソードを披露した。その写真には、誰かとお揃いの服を着て「太陽の塔」などが写っているものの、撮影者はおそらく父親であり、成田自身には実際に訪れた際の明確な記憶はないと述べた。記憶にはないものの写真を見返すことで当時を振り返りつつ、今回の関西万博については「ぜひ参加できたら」と意欲を見せた。

一方で、6月30日からは自身が所属するユニット、NARITA THOMAS SIMPSONのツアーが開始されることにも言及した。ツアーファイナルとなる8月1日まではスケジュールが過密であるとしつつ、今年初のツアーに向けた準備期間について触れた。成田は「今年は半年間沈黙していた」と語り、その期間はライブを行わずに準備を進めてきたことを明かした。寺岡呼人、青山英樹との3人でのツアーにおいて、自身がどれだけ進化しているかを見てほしいとリスナーへ呼びかけた。

楽曲「B・P・M!」とテンポへの解釈

リスナーから寄せられたリクエストに応える形で、NARITA THOMAS SIMPSONの楽曲『B・P・M!』について語る場面があった。リスナーからの「仕事の疲れで気分が下がった時に聴くと元気になる」というメッセージに対し、成田は楽曲のタイトルである「BPM」の意味について解説を加えた。

成田は、BPMが「Beats Per Minute1」の略であり、曲のテンポを示す数値であることを説明した。「76テンポ、100テンポとかある」と具体例を挙げつつ、この楽曲には確かに振り付けがあったことを回想した。「正直、今でもちゃんと踊れますか?」というリスナーの問いかけに対し、成田は曲を聴くことでテンションが上がることは認めつつ、踊りに関しては明言を避ける形で楽曲紹介へと繋げた。

ONAIR:NARITA THOMAS SIMPSON『B・P・M!』

シンディ・ローパーと武道館での停電アクシデント

続いて、ファンクラブイベントでBGMとして流れていたシンディ・ローパーの『Time After Time』に関する話題が取り上げられた。4月下旬に最後のジャパンツアーを行うシンディ・ローパーについて、成田は過去に岡本健一と共に日本武道館へライブを観に行った際のエピソードを披露した。

成田によると、そのライブでは1曲目か2曲目の段階で突如会場が停電し、真っ暗になるアクシデントが発生したという。当初は演出かと思ったものの実際は停電であり、その状況下でシンディ・ローパーは動じることなく、生声で歌い続けたと語った。成田は、その生声が会場によく響いていたことに衝撃を受け、「大好きの上を行くというか、一生虜にさせられた」とそのプロフェッショナルな姿勢に感銘を受けた経験を振り返った。また、最近の海外アーティストの来日公演についても触れ、マイケル・シェンカーの来日や、2年前のレッド・ホット・チリ・ペッパーズ(Red Hot Chili Peppers)の東京ドーム公演以来、海外アーティストのライブには足を運んでいない現状についても言及した。

106歳のファンと「食べること」の重要性

福岡県のリスナーから、106歳の祖母がかつて男闘呼組を応援しており、前田耕陽の舞台観劇にも行ったことがあるというメッセージが紹介された。成田は「僕より50歳上、僕の倍生きられている」とその年齢に驚嘆しつつ、現在も食欲が旺盛であるという点に注目した。

成田は「見習いたい」と述べ、100歳を超えても3食しっかりと食事を摂ることの重要性を強調した。また、男闘呼組のことを知ってくれていることに対し「ご利益をもらった気がする」と感謝を述べ、今後も元気に過ごしてほしいとメッセージを送った。

福山雅治との「BOØWY」トークの同時性

島根県のリスナーから、4月5日の放送で成田がBOØWYの3rdアルバムについて語っていた同日、福山雅治も自身のラジオ番組でほぼ同じ内容(アルバムジャケットや1曲目のインパクト、ギターの話など)を語っていたという指摘が寄せられた。この偶然に対し、成田は「びっくりですね」と驚きを露わにした。

成田は福山との関係性について、世代的に同い年か1〜2歳差であること、そして当時の男闘呼組と福山雅治が同じレコード会社「BMGビクター」に所属していたことに言及した。直接会話をする機会はなかったものの、授賞式などで遠くから姿を見かけることはあったと振り返った。また、メンバーの高橋和也や岡本健一はドラマで共演している可能性があることや、福山がアコースティックギターを含めギター好きであるという印象を持っていることを語り、同じ日に同じ話題を話していたことについて「光栄です」と述べた。

ギタリスト列伝:カート・コバーンの「静と動」

成田が自身を形成する上で影響を受けたギタリストについて語るコーナー「ギタリスト列伝」では、ニルヴァーナ(NIRVANA)のフロントマン、カート・コバーン(Kurt Cobain)が特集された。

人物像とスタイルの分析
成田はまず、カート・コバーンが1967年生まれであり、自身と年齢が2歳ほどしか変わらない同世代であることを紹介した。27歳という若さで逝去したことについて、ジミ・ヘンドリックスと同じ年齢での早すぎる死であると指摘した。
また、本来は右利きでありながら左利き用のギターを使用していた点について触れ、ジミ・ヘンドリックス(Jimi Hendrix)やポール・マッカートニー(Paul McCartney)といったレフティ(左利き)プレイヤーの名を挙げつつ、「左右が逆なだけでなぜあんなにインパクトがあるのか不思議だ」と感想を述べた。

サウンドと機材への考察
成田は、ニルヴァーナの音楽的功績として「グランジ2」というジャンルを世に定着させた第一人者であると位置づけた。そのサウンドの特徴として、以下の点を詳細に分析した。

  1. 機材選定: 高価なギターではなく、ストラトキャスターテレキャスターレスポール3といった一般的なモデルを使用し、グランジの精神性を機材にも反映させていたと指摘した。
  2. クリーントーンの特異性: 成田はカート・コバーンのクリーンサウンド(歪みのない音)について、「ペキペキ」という擬音を用いつつ、「壊れているんじゃないかと思うくらいの音」と表現した。通常であれば成立しにくいその音が、不協和音にならずに楽曲として成立している点を高く評価し、これを「ヘタウマ」という言葉だけでは片付けられない独自のスタイルであると論じた。
  3. ダイナミクス(静と動): レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)のジミー・ペイジ(Jimmy Page)にも通じるルーツを感じるとし、クリーンなサウンドからサビで一気に歪ませて「大爆発」させる展開の構築について解説した。このスタイルを世に知らしめたのがカート・コバーンであると断言した。

ボーカルスタイル
ギタリストとしての側面だけでなく、ボーカリストとしての特異性にも言及した。成田は、カート・コバーンの声を「ルックスとは裏腹にめちゃくちゃ太い」と評し、あれほど太いシャウトを響かせられる人物は日本の音楽シーンでも海外でも稀有であると語った。また、シャウトだけでなく、繊細につぶやくような歌唱法も持ち合わせており、その対比がニルヴァーナの楽曲の完成度を高めていると分析した。

成田は、自身が初めてニルヴァーナを聴いたのはアメリカ滞在中のラジオであり、男闘呼組のメンバーである岡本健一の方が先に聴いていたかもしれないと回想した。また、ファッション面でも、破れた大きめのジーンズや古着風のTシャツ、モスグリーンのカーディガンといったスタイルが、当時のファッションリーダーとして多大な影響を与えたことにも触れた。

ONAIR:NIRVANA『Smells Like Teen Spirit』

エンディング

番組の最後には、改めてNARITA THOMAS SIMPSONのツアー情報を告知した。「KURE Presents THE VERY BEST OF FANTASY NARITA THOMAS SIMPSON 夏越の大祓 2025」と題されたツアーは、6月30日のビルボードライブ横浜からスタートし、8月1日の横浜BUNTAIでファイナルを迎えることがアナウンスされた。成田は「素敵な週末をお過ごしください」とリスナーに呼びかけ、番組を締めくくった。


脚注

  1. BPM (Beats Per Minute): 音楽のテンポ(速さ)を表す単位。1分間に刻まれる拍(ビート)の数を示す。数値が大きいほど曲のテンポは速くなる。 ↩︎
  2. グランジ (Grunge): 1990年代前半にアメリカ・シアトルを中心に流行したロックのジャンル。パンク・ロックとヘヴィ・メタルを融合させたような、歪んだギターサウンドと内省的な歌詞、飾り気のないファッション(ネルシャツや破れたジーンズなど)が特徴。ニルヴァーナはその代表格とされる。 ↩︎
  3. ストラトキャスター、テレキャスター、レスポール: いずれもエレキギターの代表的なモデル名。ストラトキャスターとテレキャスターはフェンダー社、レスポールはギブソン社の製品で、それぞれ音色や形状に明確な特徴があり、ロックミュージックの歴史において標準的な機材として定着している。 ↩︎

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