「応援してくれる人がいたから諦めなかった」成田昭次、転落と再生の自叙伝に込めた覚悟(集英社オンライン)

集英社オンラインが2026年1月31日、成田昭次さんの自叙伝『人生はとんとん―成田昭次自叙伝―』と、24日の発売記念イベントを紹介しています。

イベント前の取材で、成田さんは波乱万丈だった以上に、人に恵まれた人生だったと語りました。応援する人が必ずそばにいたから諦めず続けられたことを、自分の誇りに感じています。

1988年8月に男闘呼組のボーカルとギターとしてレコードデビューした成田さん。記事は『DAYBREAK』が週間チャート1位、69万枚のヒットとなったことや、光GENJI、忍者らと異なるバンドの構成、ハスキーな歌声と存在感を振り返ります。尊大に見え批判された態度については、当時は敬語を使わなかったというより、知らなかったと説明しました。今は丸くなったと言われ、仲間へのメールの敬語で同じ成田なのかと驚かれるといいます。

本の紹介では、1980年代後半のバンドブームの中で、『三宅裕司のいかすバンド天国』、THE BLUE HEARTS、JUN SKY WALKER(S)などが人気を集めたことを背景に挙げます。アイドル事務所の男闘呼組は偽物だという批判を受けましたが、真剣に音楽へ向き合い、逆境を力に変えたと描かれています。筆者はその記述に、字面以上の悩みと覚悟を読み取っています。

1993年の高橋和也さんの解雇と活動休止から、ソロ、退所、離婚、逮捕へ至る人生も本に記されています。41歳で始めた大工の仕事、その後の材木屋、工場、飲食の仕事を、筆者は職を転々とした虚無な時間とは捉えません。世間で消息不明とされた間こそ、一人の人間として成長する糧を得た重要な転機だったと評しています。

1月24日の代官山蔦屋書店では、成田さんがファンに直接本を手渡しました。長く待ったファンが開始前から列をつくり、取材に応じた一人は、自分たちの力では実現できないと思った復帰の夢が、元気な姿を見られることでかなったと語っています。

制作では、仲間と母の声まで収めた第一稿を読んだ成田さんが、「もっと、“負”の部分をしっかり入れたいです」と求めたという裏話があります。離婚や逮捕を覆い隠すのでなく、経験から得たものをすべて込める姿勢です。成田さんは現時点の自分を出し切り、嘘偽りはなく、今後の成長のためのバイブルとなる本を作れたことに感謝し、本に恥じない人生を生きたいと話しました。

発売後すぐ大量の重版が決まり、本人は信じられないと驚いています。筆者は、何度でも挑戦できると身をもって示す姿にファンが共感したのだと考え、往年のファンだけでなく、中年期の危機に直面する読者にも届く本として紹介しています。

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