「大丈夫だよ。30年後にまた別のバンドでやってるから」前田耕陽が過去の自分へ。岡本健一と語った”今”と”これから”(2025.11.11 放送)

2025年11月11日、FM福岡で放送された番組「DIG!!!!!!!! FUKUOKA」に、Rockon Social Clubから岡本健一前田耕陽が生出演した。スタジオの外にある観覧スペースには放送開始前から多くのファンが詰めかけ、二人の登場を待ちわびていた。

番組では、前日からスタートしたZepp Fukuokaでの4日間にわたるライブの感想や、堺正章、MISIA、デーモン閣下など豪華アーティスト9組が参加したニューアルバム『THE SHOW MAN』についてトークを展開。さらに、事前アンケートを元にしたトークでは、前田が約30年前の自分へ送りたいメッセージを明かし、岡本は「過去は振り返らない」という自身の哲学を語った。番組の最後には、二人の提案で当日のライブにリスナー10組20名を招待するというサプライズも発表され、スタジオ内外が大きな熱気に包まれた。

岡本健一と前田耕陽、大勢の観覧ファンに迎えられスタジオ生出演

番組パーソナリティのBUTCHと愛智望美に「スタジオの中から外、えらいなことになっております」と紹介され、Rockon Social Clubの岡本健一と前田耕陽がスタジオに登場した。スタジオの外を埋め尽くすファンの姿に、前田は「いっぱい来ていただいてありがとうございます」と感謝を述べた。

パーソナリティのBUTCHから「番組始まる随分前からお並びいただいてた方もたくさんいて」と伝えられると、岡本も「嬉しいです」と応じた。生での対面は初めてだというBUTCHが、男闘呼組時代からの活躍を知っていると興奮気味に話すと、岡本と前田はすかさず「BUTCHさん、今日の夜何やってんの?」「6時ぐらいか」と、同日夜にZepp Fukuokaで開催される自分たちのライブに誘うなど、冒頭からリラックスした雰囲気でトークが始まった。

前田耕陽「お客さん、まだまだやってほしい空気感だった」 福岡ライブ初日を振り返る

番組にはリスナーから多くのメッセージが寄せられており、その中から「昨日の福岡でのライブ、お疲れ様でした。お二人の久しぶりのスタンディングライブ、率直な感想が知りたいです」という質問が紹介された。

この質問に対し、岡本は「盛り上がりましたね」と一言。前田も「あのね、楽しかったですよ。まあ、僕らはいつもスタンディングなんでね」と続け、「ただ、お客さん疲れちゃうんじゃないかなって思ったんですけど、なんかそうでもなさそうで。まだまだやってほしい空気感はなんか感じましたかね」と、ライブの熱気とファンのエネルギーを振り返った。

また、今回のライブは9月頭の東京公演から約2ヶ月空いての開催となったことに触れ、岡本が「その間にですね、このニューアルバムが出たので、『THE SHOW MAN』というコラボレーションアルバムが。これを引っさげての、昨日が初めてのライブだった」と、今回の福岡公演がアルバムリリース後、初のライブであったことを明かした。

前田はアルバムについて「いろんなアーティストの方と、幅広くね」と紹介し、「このコラボでやってる曲を、このアーティストの方たちはライブには来ていただけないじゃないですか、全会場。でもいないからやらないっていうわけにもいかないんで。メンバーで、じゃあ、ここの部分誰が歌うという」と、ライブならではの特別なアレンジがあることを示唆した。これを受け、BUTCHが「結果的に仕掛けになるんで楽しいですよね。ファンの皆さんからしたらね」と話すと、前田は「昨日が我慢したけど、今日はちょっとここ歌わしてよっていう人もいるかもしれない」と、4日間の公演で変化がある可能性も覗かせた。

前田耕陽、30年前の自分に伝えたい言葉「途方に暮れる必要ないんだよ」

番組では、二人に事前に行った20問のアンケート「ゲストカルテット」の中からトークを展開。岡本が「ちょっと俺、これ聞きたいことある」と切り出し、前田が回答した「過去の自分に言いたいことがある」という項目に注目した。自身は「ない」と答えた岡本が「過去の自分って、どのぐらい?」と尋ねると、前田は「30年ぐらい前の自分に」と答えた。

岡本が「30年ぐらい前の自分に何て言いたいの?」とさらに問いかけると、前田は次のように語った。

グループ(男闘呼組)が解散っていうか、活動停止になったときに途方に暮れた時期があったんですけど、その自分に『大丈夫だよ。30年後にまたちょっと別のバンドRockon Social Clubでやってるから』って。『お前、途方に暮れる必要ないんだよ』ってね

この言葉に、パーソナリティが「最高の後付け」と感嘆すると、前田は「安心させたいんですね」と続けた。この流れを受け、岡本は「でも、やっぱ、そんときは途方に暮れてなかったら、これになってないんじゃないかっていう」と核心を突く指摘をした。前田も「そうなんだよね。途方に暮れたから言いたくなっただけでね」と同意し、当時の経験があったからこそ現在があるという認識を示した。

岡本健一「過去を振り返らない」 前田耕陽は最近の失敗談を告白

前田の過去へのメッセージから、話題は「過去との向き合い方」へ。岡本は「嫌なことが起きたって、それの時点でもう過去になっちゃいますからね。考えてもしょうがない」「さっきのこと、今から先のことだけを考えてれば、絶対大丈夫」と、常に未来を見据える自身の哲学を明かした。

この岡本の言葉を補足するように、前田は「例えば車ぶつけたとしますじゃないですか。で、ずっと悩んでてもしょうがないんですよ。ぶつかっちゃったもんはぶつかっちゃったんだから」と例え話を始めた。すると岡本が「ぶつけちゃったの?」と鋭く質問。前田は「ええ、こないだね。ガツーンって。でも、それ悩んでもしょうがないじゃないですか」と、自身の最近の失敗談であることをあっさりと告白し、スタジオは笑いに包まれた。

前田によると、壁に自損でぶつけてしまったとのこと。「人身じゃなくてよかった」と岡本が安堵する中、前田は「切り替えが早いもんですね」と言われると「はい。もう」と即答し、岡本の言う「過去を振り返らない」姿勢を身をもって示した形となった。

岡本健一と前田耕陽が明かす、語られなかった学生時代のエピソード

続いて、アンケートの中から「学生時代のあまり語っていないエピソードがある」という質問に二人とも「はい」と答えていたことが取り上げられた。

岡本は「まあ、時代が時代だったと思うんですけども、先生のしばきがすごかったですよね」と切り出した。「詰め襟だったんですけど、ホックが開いてるだけで分かる。しないがこう」と、竹刀での体罰が日常的だった当時を振り返り、「でも、それ普通なんですよね」と付け加えた。

一方、前田は「僕は学生時代、定時制の学校行ったりとかしたんですけど、車で来ちゃだめっていうのに、隠れて車で行ってたりとか、そういうちょっとかわいいね」とエピソードを披露。高校生で車を所有していたのかと問われると、「いや、僕は高校8年行ってるから」と衝撃の事実を明かした。同級生が皆卒業してしまった後は「図書室で1人で自習させられるんですよ」と、特殊な高校生活を語った。

すると岡本も「俺、1年生を1回留年して、2年目、1年生2回やって、その2年後の末に、『来年も1年生やりなさい』言われて、ええ。で、やめまして」と、自身が高校を中退した経緯を明かし、「中卒ですよね、だからね」と締めくくった。

Rockon Social Club、豪華コラボアルバム『THE SHOW MAN』を語る

話題は再び、11月5日にリリースされたニューアルバム『THE SHOW MAN』へ。前田がアルバムタイトルを紹介すると、岡本は「1曲目からマチャアキさんから始まるんですけど」と、堺正章とのコラボレーションからアルバムが幕を開けることを紹介。「すごいよ!79?」と、堺の年齢に驚きを隠せない様子で語った。

アルバムには堺正章のほか、NOKKO、野村義男、大友康平、亀梨和也、段田安則、氣志團、デーモン閣下、そしてMISIAという、世代もジャンルも超えた9組のアーティストが参加している。前田は「『やりたい人いますか?』みたいな話が最初あって。で、こう、みんな色々出し合って」と、コラボ相手の選定経緯を明かした。

プロデュースは寺岡呼人が担当しており、岡本は「呼人さんがそのアーティストの人たちに合わせて、曲を全部作って、本当みんなの新曲みたいな感じになってる」と、コラボ相手の個性が最大限に引き出されていることを強調した。

さらに、参加ミュージシャンも豪華であることが明かされ、岡本は「ミッキー吉野さんが弾いてくれてたりとか、渡辺貞夫さんが吹いてたり。鈴木茂さんがギター弾いてくれたり」と、日本の音楽界を代表するレジェンドたちの名前を挙げた。また、バンドのドラムが青山純の息子である青山英樹であることにも触れられた。

「今が一番青春」「今、一番仲いい」 岡本健一と前田耕陽が語る現在の心境

リスナーから、NOKKOとのコラボ曲『Tangerine Kiss』にちなみ、「お二人は『Tangerine Kiss』のような甘酸っぱい思い出はありますか?」という質問が寄せられた。

これに対し、岡本は「なんか一目惚れ的なこととか、魔法にかけられるみたいなことですよね。まあ、そんな毎日ですよ」と回答。一方、前田は「もう、遠い昔の話だなあ」と遠くを見つめたが、BUTCHから「ある程度の年齢を経て、そんときに振り返ったときの青春の甘酸っぱさって、またちょっと味わがって良くないですか?」と問われると、岡本は「振り返らないですからね、俺」と即答した。

その流れから、BUTCHが「今も二人、青春なんだ」と投げかけると、二人は強く同意。岡本は「いや、今が一番(青春)な感じしますよね。本当に」と語り、前田も「今、一番仲いいですからね」と、現在の充実した関係性を明かした。

【サプライズ発表】岡本健一と前田耕陽、当日のZepp Fukuokaライブへリスナー10組20名を招待

番組終盤、当日のライブに行きたくても行けないリスナーがいるのではないかという話から、BUTCHが「今日のライブに、何人かリスナーの方をご招待とか〜」とおそるおそる切り出した。

すると前田は「じゃあ今日買ってくれた人たちかわいそうじゃないですか」と一度は懸念を示したものの、岡本が「いやいやいやいや、いいよもうプレゼント」と快諾。「プレゼントする」と後押しし、急遽、その日のZepp Fukuokaでのライブにリスナーを招待することが決定した。

招待人数について、前田が「10組、20名」と提案すると、スタジオは驚きに包まれた。「初めて見るみたいな人たち、嬉しいですね」「聴いて、知っていただいて」と岡本も賛同し、番組内で応募を受け付ける運びとなった。応募方法は番組のメールアドレス宛に、夕方4時を締め切りとして、住所・氏名・連絡先を送るというもの。この突然のサプライズに、スタジオの外の観覧ファンからも喜びの声が上がった。

最後にファンへメッセージ「ライブになると全然雰囲気の違ったものに」

楽しい時間はあっという間に過ぎ、最後に二人からファンへのメッセージが送られた。

岡本は「とにかくこのライブ、今夜あります。あと12月の3、4ですね。ぜひ来てもらいたいのと、アルバムを買ってください。よろしくお願いします」と、ライブへの来場とアルバムの購入を呼びかけた。

続いて前田は「アルバムで聴いていただいた曲がね、ライブになると全然雰囲気の違ったものね。そういう楽しみ方をするために会場に足を運んでいただけたらなっていう風に思います」と語り、音源とライブの違いを楽しんでほしいとメッセージを送った。

メッセージの後、アルバムからNOKKOとのコラボ曲が紹介され、番組は締めくくられた。

ONAIR:Rockon Social Club『Tangerine Kiss』

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!