INORGANIC.2(アルバム)

『INORGANIC.2』は、1999年12月19日にHaysay FactoryよりリリースされたINORGANICの2ndアルバム。

概要
本作は、成田昭次が中心となって活動するバンドINORGANICのインディーズ時代における2作目のアルバムであり、前作『Deep Emotion』に続く形で発表された。収録曲すべての作詞・作曲を成田昭次が手掛けており、バンドの個性を色濃く反映した内容となっている。

制作にあたっては、各メンバーが自己の演奏や表現に真摯に向き合いながら、テンションの高い硬派なサウンドを目指して取り組んだ。演奏・作詞・アレンジなど、全体を貫くコンセプトに基づき、意見をぶつけ合いながらも信頼関係を築き上げ、より一体感のあるバンドサウンドが形成された。ハードでラウドなグルーヴとともに、エモーショナルな要素も色濃く盛り込まれており、INORGANICの“核”とも言える姿勢が明確に打ち出された作品となっている。

1999年12月19日には、大阪アリオリズムホールで開催されたファンイベント「INORGANICファンの集い Part2」で本作が初披露され、CDと同時にアコースティックスタイルでのライブパフォーマンスも披露された。

レコーディングに際しては、各メンバーがこれまで以上に自らの演奏や表現に対して真摯に向き合い、テンション高く、硬派かつ男らしいグルーヴのあるサウンドを追求。特に今回の制作では、メンバー同士がとことん意見をぶつけ合いながらも、信頼関係を深め合うことで、よりバンドとしての一体感を感じさせる作品となった。

アルバム全体を通して、ハードでラウドなサウンドにエモーショナルな要素が加わり、INORGANICの“核”とも言える一面が強調された内容に仕上がっている。

なお、前作『Deep Emotion』と同様に、アルバムのパッケージデザインは成田昭次自身が手掛けている。

収録曲
全作詞・作曲:成田昭次

頑張れFUNK (3:09)
cometogether (3:16)
Metal Blues (3:36)
BLIND FICTION (3:31)
ナルスィスタァ〜 (4:01)
HEARTFUL MY SOUL (4:14)
さすらいの彼方へ… (5:29)
I’ve been in love (4:49)
*bonus track (live version)

名義:INORGANIC(成田昭次)
レーベル:Haysay Factory(HSF-02)
形態:CD
℗ 1999 Haysay Factory
Released on: 1999年12月19日

制作背景とメンバーコメント
本作『INORGANIC.2』のレコーディングにあたっては、各メンバーがそれぞれのプレイスタイルをより明確に表現し、硬派でラウドなバンドサウンドの深化に挑んだ。

ベーシストのNAOTAKA(樋渡尚崇)は「音の自己主張」に徹し、ぶっとく鋭い音とアンサンブルの質にこだわったと語る。また、自身のポジションへの責任感や挑戦心を強調し、「今回はHARDで、自分のプレイへの挑戦だった」と振り返っている。

ドラム担当のMAD(平山牧伸)は、1stアルバムでは模索的な姿勢で演奏していたが、今作では明確な方向性を持って取り組み、「テンション高く、力強く叩いた」と語る。改名後初の作品ということもあり、ドラマーとしての自負と高揚感が込められている。

SHOJI(成田昭次)は、全体構成のビジョンを持ちながらも、楽曲ごとに試行錯誤を重ねたとし、「バンドの方向性の鍵となるラウドでヘヴィなグルーヴ」を体現すべく集中力と判断力を注いだ。ギタリスト/ヴォーカリストとしてのエモーショナルな表現力を高めることにも注力し、「レスポールをマーシャルにプラグインして、マイクに向かって歌うだけっす」と語る姿からも、ストレートな音楽への信念が感じられる。

制作中は互いに厳しい意見を交わす場面も多かったが、それがかえって信頼関係を深め、音楽的な一体感を育む結果となった。メンバーのコメントにも、「コアな一面がより強く打ち出された作品(SHOJI)」「HARDでHEAVY、生々しい(NAOTAKA)」「前向きで哀愁漂う(MAD)」とあるように、それぞれが本作に確かな手応えを感じていたことが伺える。

(※内容は当時のファンクラブ会報『HEARTFUL CLUB Vol.5』掲載より要約)

ファンの間では『Deep Emotion』で築いたバンドとしてのスタイルをさらに進化させた作品と評されており、特に「HEARTFUL MY SOUL」や「さすらいの彼方へ…」といったバラードナンバーでは、成田のエモーショナルな歌唱とソングライティング能力が高く評価されている。

一方、「頑張れFUNK」や「Metal Blues」などでは、INORGANICらしいファンキーかつハードな演奏も健在であり、バンドの振り幅を示す好例となっている。ライブ活動と並行して制作された本作は、ステージでの熱量をそのまま音源に落とし込んだ記録でもあり、インディーズ期におけるINORGANICの集大成といえる一作である。

クレジット
PRODUCED BY INORGANIC

Vocal and Guitar
SHOJI NARITA

Bass and Chorus
NAOTAKA HIWATARI

Drums and Chorus
MAKINOBU HIRAYAMA

Recorded & Mixed by: MASAHIRO KUWANAGA
Mastered by: TOMOMI AIBARA (HARION)
Recorded & Mixed at: TASK
Management: YUKIKO OHHASHI (HEYSAY FACTORY)

Art Direction & Design: YOSHIKO TOKUTAKE
Design: SHOJI NARITA
Photography: KUNIAKI IMURA
Creative Coordinate: KOZUE ASAKURA (TASK)

Special Thanks to:
TASK / FIS / T-SING / WARE HOUSE
ALL OF OUR FANS, CREW & FRIENDS

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