この記事では、2022年に29年ぶりに復活し2023年に解散した男闘呼組と、その後に結成された関連グループについて解説します。
- 男闘呼組復活〜解散の時系列(2022-2023年)
- 成田昭次の音楽活動再開からの流れ
- 成田商事→NARITA THOMAS SIMPSON
- 6人編成の新バンド「Rockon Social Club」
- 各グループの関係性とメンバー構成
この関連グループ群の始まりは、1993年に活動を休止した男闘呼組が2022年に29年ぶりに再結成したことにある。中心となるのは男闘呼組(再結成版)、Rockon Social Club(RSC)、NARITA THOMAS SIMPSON(NTS)の3つのグループで、共通メンバーを通じて密接に連携している。

グループ構成の関係性
- 成田昭次の音楽活動再開 → 寺岡呼人・青山英樹がサポート
- 成田昭次 + サポート2人 = 成田商事(のちにNTS)
- 男闘呼組復活時 → 青山英樹がサポートドラマー参加
- 男闘呼組4人 + 成田昭次のサポート2人 = Rockon Social Club(6人)
主要グループ
NARITA THOMAS SIMPSON(2022年6月-現在)
成田昭次の音楽活動再開をきっかけに結成され、独立したバンドとして活動している。なお、3人全員がRockon Social Clubのメンバーでもある。(略称:NTS、ナリトマ)

発展経緯
- 2022年6月:成田昭次のソロ公演にて「成田商事」として結成発表
- 2023年9月:「NARITA THOMAS SIMPSON」に改名
メンバー構成(3人編成)
- 成田昭次(ギター、ボーカル)RSC・男闘呼組メンバー
- 寺岡呼人(ベース、プロデューサー)RSCメンバー
- 青山英樹(ドラム)RSCメンバー
ライブ演奏楽曲
- NTSオリジナル楽曲
- RSC楽曲(寺岡呼人が両グループに楽曲提供しているため演奏可能)
- 男闘呼組楽曲
- 成田昭次ソロ楽曲
男闘呼組(再結成:2022年7月-2023年8月)
活動期間
- 2022年7月16日:TBS「音楽の日2022」で29年ぶりの復活
- 2023年8月:最終公演で正式に活動終了
メンバー構成
- 成田昭次(ギター、ボーカル)RSC・NTSメンバー
- 岡本健一(ギター、ボーカル)RSCメンバー
- 高橋和也(ベース、ボーカル)RSCメンバー
- 前田耕陽(キーボード、ボーカル、リーダー)RSCメンバー
サポートドラマー
- 青山英樹(主要サポート)RSC・NTSメンバー
- GLAYのTOSHI(2023 THE LAST LIVE ~ LAST FOREVER の期間で青山英樹と交代体制)
- 平山牧伸(2022年大阪公演のみ、オリジナル時代のサポートドラマー)Mountainmanメンバー
Rockon Social Club(2023年1月-現在)
男闘呼組の4人に寺岡呼人と青山英樹を加えた6人編成のバンド。

メンバー構成
- 成田昭次(ギター、ボーカル)
- 岡本健一(ギター、ボーカル)
- 高橋和也(ベース、ボーカル)
- 前田耕陽(キーボード、ボーカル)
- 寺岡呼人(ベース、ギター、プロデューサー)
- 青山英樹(ドラム)
ライブ演奏楽曲
- RSCオリジナル楽曲
- 男闘呼組楽曲(構成がほぼ同一のため再現可能)
- NTS楽曲(技術的には可能だが、基本的に演奏しない)
RSCオリジナル楽曲の制作・演奏が主な活動。男闘呼組楽曲も構成的に演奏しやすいが、あくまで新しいバンドとしての独自の音楽を追求している。
楽曲制作体制
NTSとRSCの楽曲は主に寺岡呼人が提供しているため、NTSの3人編成でもRSC楽曲の演奏が可能である。
カバーアルバム「2023」
2023年、RSC名義で男闘呼組のカバーアルバム「2023」をリリース。ボーカルパートの割り振り(歌割り)は成田昭次の提案により再構成され、原曲とは異なる全員参加のスイッチボーカル形式が採用されている。アレンジも寺岡呼人による新解釈でRSCバージョンとして制作された。

重要人物
成田昭次・岡本健一
一連の活動は、男闘呼組のメンバーであった岡本健一が、長期間にわたり音楽活動から離れていた成田昭次に対し、約8時間にわたる説得を行ったことから始まった。その際、岡本は現在の所属レーベルであるTOKYO RECORDSの代表を成田に紹介し、これが成田の音楽活動再開と、男闘呼組復活の原点と後のグループ結成へと繋がった。
寺岡呼人
元JUN SKY WALKER[S]のベーシストで、現在はTOKYO RECORDSの取締役。TOKYO RECORDSの代表の紹介により参加し、NTSとRSCの両方でプロデューサーおよび演奏者として活動している。一連の活動における楽曲制作の中心的役割を担う。成田昭次のソロアルバム「犬も歩けば棒に当たる」(2022年)に提供した楽曲「パズル」は、男闘呼組復活時(2022年7月16日「音楽の日」)やレコード大賞でも演奏された。
青山英樹
成田昭次のサポートドラマーとして、成田が参加するすべてのプロジェクトに参加している。父は故・青山純(ドラマー、2013年没)で、同事務所のMISIAの長年のサポートを務め、男闘呼組の楽曲「BACK IN THE CITY」にも参加したことがあった(2023年7月8日のラジオ「ROCKON TIMES」(高橋和也・青山英樹)による)。
関連プロジェクト
- 高橋和也:Mountainman(原田喧太、平山ヒラポン牧伸と3人編成)
- 平山牧伸(ヒラポン)は過去に成田昭次のバンドINORGANIC(活動休止)にも参加していた
- 岡本健一:ADDICT OF THE TRIPMINDS(1990年代から活動、2021年に再開)
- 2021年12月5日の復活公演には成田昭次がゲスト参加。この際、岡本が30年前に成田から譲り受けたギターを成田に貸して共演した(この事実は初めて公表された)
- TOKYO RECORDS
- 全プロジェクトの拠点となるレコードレーベル。岡本健一の紹介により成田昭次との関係が始まった。すべてのグループの楽曲リリース、マーチャンダイズ販売を手掛けており、男闘呼組の最終映像作品「LAST FOREVER」も同レーベルからリリースされた。
年表
- 2021年頃:岡本健一が成田昭次復帰を説得、TOKYO RECORDS代表を紹介
- 2021年11月3日:成田昭次が音楽活動再開(Little Black Dress(LBD)のライブのゲストとして)
- 2021年12月5日:岡本健一のソロバンドADDICT OF THE TRIPMINDSが27年ぶり復活、復活公演には成田昭次がゲスト出演
- 2022年6月:成田昭次のソロ公演にて「成田商事」の結成発表
- 2022年7月16日:男闘呼組復活(TBS「音楽の日2022」)
- 2022年12月30日:レコード大賞に「特別賞」として実質34年ぶり出演
- 2023年1月:Rockon Social Club 活動開始
- 2023年8月:男闘呼組最終公演
- 2023年9月:成田商事がNARITA THOMAS SIMPSONに改名
- 2023年10月27日:RSC名義で男闘呼組楽曲のセルフカバーアルバム「2023」配信開始
- 2023年12月31日:「紅白歌合戦」にてMISIAとRSCコラボ曲「傷だらけの王者」でMISIAのバックバンドとして出演、実質男闘呼組メンバーが34年ぶりの紅白出場
この音楽グループ群は、6人の中心メンバーが様々な組み合わせで活動することにより、それぞれのプロジェクトに柔軟性と多様性をもたらしている。メンバー間の長期的な信頼関係と、共通の音楽的基盤により、効率的な楽曲制作と演奏が可能となっている。
男闘呼組の復活から始まったこの音楽活動は、現在RSCとNTSという2つのグループで継続されています。岡本健一の情熱的な説得から始まり、6人のメンバーが様々な組み合わせで活動する、音楽業界でも珍しい形態となりました。