THE CHANGEの岡本健一インタビュー全4回は、舞台俳優としての出発から、作品を通じて考える生と死、日常の体づくりまでを伝える。初舞台で演劇の空気に魅了され、次の仕事につながる一つ一つの公演を大切にしてきた。『みんな鳥になって』では、昔から知る中島裕翔と共演者として向き合い、信仰や人種の異なる人物を演じることに舞台の魅力を感じる。17歳で母を失った経験は、後悔しない生き方と、音楽や芝居に打ち込む姿勢につながった。作品を作る浄化の感覚があっても悲しみは消えず、亡くなった人の記憶が薄れる寂しさも語る。舞台づくりでは子どもや言語・感覚の違う観客にも伝わることを出発点に、死の苦しみや愛への理解を願う。その仕事を続けるため、体を動かし、肉と野菜を食べる日常を大切にしている。
THE CHANGEの岡本健一インタビュー第1回は、舞台俳優としての出発と、中島裕翔との共演への思いを伝える。1989年の初舞台『唐版 滝の白糸』で、稽古から本番へ至る過程と演劇人の雰囲気に魅了され、男闘呼組の活動と並行してワークショップで技術を学んだ。一つ一つの公演を次の仕事につながるオーディションと考え、その姿勢を保っている。『みんな鳥になって』で共演する中島は、長男・岡本圭人と同じグループで活動し、14歳くらいから知る存在。自宅を訪れ、岡本を「パパ」と呼ぶ親しい関係だった。31歳で作品に選ばれたことを喜ぶ一方、先輩として助言するのではなく、共に舞台を作る共演者として向き合っている。記事には公演案内も添えられている。

THE CHANGEの岡本健一インタビュー第2回は、『みんな鳥になって』の作品と役、稽古を通じて舞台の魅力を伝える。ムワワドの作、上村聡史の演出で、岡本にとって『炎』『岸』『森』に続く4作目となる。演じるダヴィッドは敬けんなユダヤ教徒で、息子エイタンとアラブ人女性ワヒダの交際を認めない。民族・宗教・家族を前の3作よりリアルに描く作品だと岡本は考える。日本人には理解しきれない面があっても、距離があるからこそ自由に演じられ、どんな人種や思想の人物にもなれることが舞台の魅力だという。読み合せではユダヤ人への理解を深め、立ち稽古では動きと言葉によって人物を形にする。戯曲は演じるためのものと捉え、演技を通じた役への理解を重視している。

THE CHANGEの岡本健一インタビュー第3回は、死と向き合う経験が生き方に与えた影響を伝える。17歳で母を失い、病院へ走りながら祈ったが届かなかった。後悔しないように生きることを母に教えられたと感じ、音楽や芝居に没頭した。作品を作ることで浄化される感覚はあっても、悲しみが消えたわけではない。その後も大切な人との別れを経験し、記憶が薄れる寂しさや、生前にもっと会えばよかったという思いを抱く。『みんな鳥になって』など、死と隣り合わせに生きる人々を演じることは、幸せ、平和、生きること、家族について考える機会になる。中島裕翔には若い観客を呼ぶことを期待し、作品を大人の男性や、日本を動かす大人たちにも見てほしいと語る。

THE CHANGEの岡本健一インタビュー第4回は、演劇の伝わり方と、舞台を続けるための暮らしを伝える。シェイクスピアの古典を難解だとする見方に対し、自分が分かる、面白いと感じる作品なのだから難解ではないと話す。『ロミオとジュリエット』での演出にも触れる。舞台はまず子どもに分かることを出発点とし、日本語を理解しない人や、視覚・聴覚に障害のある人にも届く表現を考える。伝えたいのは、つらさ、死や殺人の意味、愛の大切さへの理解だという。時間割が明確な舞台の仕事を健康的と捉え、体を動かし続け、肉と野菜をきちんと食べることを心掛ける。不規則なロックスターのイメージとは異なる日常を笑って語り、筆者はその姿に、ロックの魂を持つ舞台俳優を見ている。


