寺岡呼人と成田昭次が語る奇跡の共演。コラボアルバム『THE SHOW MAN』で生まれた数々の化学反応(2025.11.09放送)

2025年11月9日に放送された、成田昭次がパーソナリティを務めるラジオ番組『KURE 5-56 Presents Go! Go! Rockon!』。この日の放送では、Rockon Social Clubのメンバーであり、プロデューサーでもある寺岡呼人をゲストに迎え、リリースされたばかりのコラボアルバム『THE SHOW MAN』を特集。豪華アーティストとの共演が実現した経緯や、レコーディング現場での貴重なエピソードが、プロデューサー自身の口から次々と明かされた。

寺岡呼人、コラボアルバムは「運があった」と制作の始まりを語る

番組冒頭、成田昭次は「第6回の今夜はこの方とガレージで遊んでいきます」と、ゲストの寺岡呼人を紹介。「お久しぶりです」と挨拶する成田に対し、寺岡も「ラジオではでもすごくお久しぶりですよね」と応え、和やかな雰囲気で番組はスタートした。成田が「やっともう登場してくれました。もう教授を待ってたんですよね」と語ると、寺岡は「プロフェッサーを」と笑いながら応じた。

最初の話題は、リスナーから寄せられたメッセージをきっかけに、コラボアルバム『THE SHOW MAN』の制作経緯について展開された。プロデューサーである寺岡は、アルバム制作のきっかけが堺正章との共演だったと明かす。

去年、堺正章さんとご一緒させていただいて、あれで終わりなのかなと思いつつ、なんかどんどん話が膨らんできまして

当初は単発の企画で終わる可能性もあったというが、話が進むにつれて壮大なプロジェクトへと発展していった様子を語った。寺岡は、今回参加した豪華なアーティスト陣について、「このメンツ以外考えられないようなっていうメンツでアルバムができたっていうのは、本当にまあ、ロックオンもまだまだ運があるなっていうか」と振り返り、成田も「捨てたもんじゃないなと」と同意した。

堺正章とのオープニングナンバー、そして野村義男との『Still Rockinʼ』秘話

アルバム特集の幕開けとして、まず堺正章とのコラボレーション楽曲がオンエアされた。

ONAIR:堺正章 & Rockon Social Club『プンスカピン!』

続いて、野村義男とのコラボ曲『Still Rockinʼ』の話題へ。寺岡は、この楽曲の制作過程で起こった、高橋和也にまつわる印象的なエピソードを明かした。

高橋和也のシャウトはアドリブだった?寺岡が明かすレコーディングの瞬間

リスナーから寄せられた「冒頭の和也くんのシャウトはどなたの案で生まれたんでしょうか?」という質問に対し、寺岡はその誕生の瞬間を詳細に語った。

これね、和也くんの歌入れの日に、前の日に会ってたのかな?『俺、アイデアがあるから』つって言ってたんですよ。前の日かなんかに。で、ブースに入って、歌のブースに入って、『呼人さん、イントロからかけてください』つって。パッてイントロ鳴ったら『ああー!』って始まったんですよ

この寺岡の証言から、楽曲の冒頭を飾る力強いシャウトが、高橋和也のアイデアとアドリブから生まれたものであったことが明らかになった。寺岡は「和也くん、多分もうものすごい、いつも頭ん中でイメージしてくるよね、レコーディングのとき」と、高橋のクリエイティビティを称賛した。

これに対し成田は、自身の見解を付け加えた。「あれもちょっとちらって聞いたんですけど」と前置きし、高橋が自身のバンド活動を通じてシャウトの新たな表現方法を見つけたと解説。「当時好きだった、Guns N’ Rosesのボーカリストである、あのAxl Roseの、多分そのシャウトをですね、オマージュしてると」と、そのルーツについて触れた。

野村義男のギタープレイに成田・寺岡が感嘆。「寄り添ってくれていた」

話題は、ギタリスト野村義男の卓越したプレイにも及んだ。寺岡はレコーディング時の野村の様子を次のように振り返る。

昭次のソロ聞かせて途中で、ちょうど昭次くんのソロに引き分けるような感じの、すごい『あ、こう弾いてんのわかった』みたいな感じで、もうすぐそれに対応してソロ弾かれてましたけども、すごかったですね

成田も「寄り添ってくれてましたもんね」と語り、野村のギターが自身のソロに呼応し、楽曲の世界観を深めていたことを明かした。

ONAIR:野村義男 & Rockon Social Club『Still Rockinʼ』

NOKKOからの意外なリクエスト「ロックやりたい、パンクとかどうかな」

続いて紹介されたのは、NOKKOとのコラボレーション楽曲『Tangerine Kiss』。寺岡は、NOKKOとの最初の打ち合わせが「ものすごい暑い夏」に行われたことを振り返り、彼女から意外なリクエストがあったことを明かした。

NOKKOさんがなんかロックやりたいって言って。『あ、ロックですか』みたいな感じで。で、ロックどの辺ですかね?『パンクとかどうかな』って

このリクエストを受け、寺岡は当初のプランを練り直したという。「渋い歌よりも、あえて今の年齢で僕たちとNOKKOさんがちょっとポップな、ロックやった方がいいかもって思って、ちょっとデモ作ったんですよ」と、楽曲誕生の背景を語った。

成田はNOKKOについて「変わらぬ美声ですよね、今も」と、そのボーカルを絶賛。寺岡も「これ、ライブ盛り上がりますよね、きっとね」と、ステージでのパフォーマンスに期待を寄せた。

ONAIR:NOKKO & Rockon Social Club『Tangerine Kiss』

大友康平が驚いた高橋和也の仮歌。「なんか俺に似てねえか?」

番組中盤では、大友康平とのコラボ曲『バーボンロック』の制作秘話が語られた。寺岡は、この楽曲のデモ制作段階で、イメージを伝えるために高橋和也に仮歌を依頼したという裏話を披露した。

最初デモができたときに、イメージがやっぱり、AIのかわいい声じゃできないじゃないですか。で、和也くんに仮歌を歌いに来てもらったんですよ、わざわざ

そして、その仮歌を聴いた大友康平のユニークな反応を、寺岡は楽しそうに再現した。

大友さんから、『これ誰が歌ってんの?』って。『高橋和也くんです』『なんか俺に似てねえか?

さらに大友は、高橋の歌を「すごい歌うめえな」と高く評価していたという。寺岡は、「多分その和也くんのデモを聞いて、大友さんもすごいイメージしたんじゃないかなと思う、自分の歌を」と分析した。

成田は、この楽曲に込められた高橋の思いを代弁。「和也くんが言ってんのは、過去にお酒の曲っていっぱいあるじゃないですか。忘年会シーズンとかに、男2人でその酒ソングのデュエットの定番になってほしいなって和也くん言ってました」と、楽曲が新たなスタンダードになることへの期待を語った。

ONAIR:⼤友康平 & Rockon Social Club『バーボンロック』

成田昭次、氣志團とのコラボは「特攻服を着て腹巻を巻いて」歌った

番組の最後を飾ったのは、氣志團とのコラボ曲『愛死天流』。この楽曲について、リスナーから『曲中で「愛死天流」と叫びながら歌うところ、どんな気持ちでレコーディングしたのでしょうか?』という質問が寄せられた。これに対し成田は、楽曲のタイトルが当て字であることに触れつつ、独特の表現でその心境を語った。

僕もね、やっぱ特攻服着てましたね、気持ちの中では。特攻服着て、結構腹巻巻いてみたいなイメージだったんじゃないですかね

これに対し寺岡は、「でもやっぱり、男闘呼組ん中で一番ヤンキーキャラなんですよね、だって昭次くんが。多分、一番この曲の感じが多分しっくりきてんじゃないかなと思いましたけど」とコメントし、成田のキャラクターが楽曲の世界観と見事にマッチしていると指摘した。

氣志團の意外な事実。「80年代ヤンキーロックはやらないコンセプトだった」

寺岡は、氣志團とのコラボが実現した際の興味深いエピソードを明かした。打ち合わせの席で、寺岡が「もう分かりやすい、80年代ヤンキーロックで行きましょうよ」と提案したところ、意外な事実が判明したという。

氣志團って、ああいうルックスしてるけども、いわゆるそういう曲はやらないっていうコンセプトだったらしいんですよ。『ええ!?じゃあ、ぜひ僕らと』みたいな

氣志團のイメージとは異なる、彼らがこれまで踏み込んでこなかった領域でのコラボレーションであったことが明かされた。さらに、レコーディングはRockon Social Clubと氣志團のメンバー全員がスタジオに集い、「せーので録る」というバンドならではの手法で行われたという。寺岡は「もうめちゃくちゃやっぱ演奏よくて、せーので録るんですけど、やっぱバンド感すごいというか」と、そのセッションの熱量を振り返った。

ONAIR:氣志團 & Rockon Social Club『愛死天流』

番組のエンディングでは、Rockon Social Clubの今後の活動が告知された。翌日からのZepp Fukuoka公演を皮切りにスタートするツアー、そしてNHKの音楽番組『SONGS』への初出演が発表された。寺岡は『SONGS』の収録について「永久保存版ですね」と語り、その内容に自信をのぞかせた。

プロデューサーとメンバーという二つの視点から語られた『THE SHOW MAN』の制作秘話。来週の放送でも引き続き、寺岡呼人をゲストに迎えてのアルバム特集が続くことが予告され、番組は締めくくられた。

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