「ヤンキーにならずに済んだ」岡本健一の“音楽の原点”、ギターとの出合いは成田昭次、16歳の男闘呼組結成当時から今へと繋がる思い(THE CHANGE 連載)【第16回/全30回】

双葉社THE CHANGEのRockon Social Clubメンバーによるリレー連載第16回は、ギター&ボーカルの岡本健一さんの1回目です。音楽が身近だった子どものころ、洋楽に夢中になった中学時代、成田昭次さんに誘われて弾いたギターとの出合い、楽器を楽しく続けられたメンバーの存在を語っています。

アルバム『THE SHOW MAN』で第67回日本レコード大賞の企画賞を受け、紅白歌合戦でも堺正章と共演したRockon Social Clubのリレー連載は、2025年末に全国ツアーを終えたあとも続いている。読売演劇大賞の最優秀男優賞などの演劇賞に輝き、2022年に紫綬褒章を受けた岡本健一は、2025年6月の登場では演劇人としての思いを語った。今回は、芸能活動の原点ともいえる音楽の“THE CHANGE”に迫った。

父がいつも家でジャズなどをかけていたので、音楽は物心ついたころから身近で、父の世代が聴くエルヴィス・プレスリーなどの洋楽にも知らぬ間に親しんだ。『ザ・ベストテン』や『夜のヒットスタジオ』を見て歌謡曲も好きになり、小学生のころには、近所の貸しレコード屋で借りた曲をカセットテープに録音した。中学になるとラジオのFENで洋楽をチェックし、FM東京は音がいいと思いながら聞いた。同じ世代には『ベストヒットUSA』の存在が大きく、マドンナやプリンス、ボン・ジョヴィ、デフ・レパードが人気の中で、特にデュラン・デュランのジョン・テイラーやINXSに感化され、見た目もまねてチャラい感じだったので、ヤンキーにならずに済んだと笑う。

中学の友達がみんなパンチパーマをかけようとした時は、かっこ悪いからやめたほうがいい、かけたら一緒に遊ばないと止めた。部屋のステレオで好きな音楽を大音量でかけていると、道を歩く近所の専門学校の女性たちが「この曲いいわね」と立ち止まり、もっと音量を上げてと言われたこともあった。そのころに大音量で音楽を聴く楽しさを体験したのだと、今になって気づいたという。

音楽の“THE CHANGE”は、成田昭次に「ギター、弾いて」と言われたことだった。弾いたこともないのに、マイケル・シェンカー・グループの「Armed And Ready」のカバーのバッキングを、弦を2本押さえれば大丈夫だと言われ、合宿所で成田に教わりながら見よう見まねで弾いたのが、ギターとの出合いだった。意外にさまになり、成田は横でギターソロを弾いていて、エレキギター独特のひずみが気持ちよかった。楽器に興味のある仲間も集まって、みんなでワイワイやるのが楽しかった。そこへ野村義男が来て教えてくれたが、のみ込みの早い成田はすぐにセッションできたのに、自分は少し難しくなるとついていけなかった。それでも、みんなで一緒に音を出すのは不思議と楽しかったという。

15歳でギターに触れて、踊りではなくバンドでやれたら面白いと思い始め、16歳で男闘呼組ができてからは常にギターと一緒だった。音楽を聴くのと、自分で楽器を弾いて音を出すのとは全然違い、それまでにない音楽体験だった。楽器を弾いたことは間違いなく転機で、それを楽しく続けられたのはメンバーのおかげだという。バンドには相性があり、いくら演奏がうまくても、そりが合わなければ面白くないと話す。

岡本健一連載

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