元男闘呼組・成田昭次インタビュー【前編】「この本で何かに挑戦することを躊躇(ためら)っている人の背中を押せたら」(週プレNEWS)

週プレNEWSは2026年2月21日、自叙伝『人生はとんとん―成田昭次自叙伝―』の発売後の反響を、成田昭次に聞きました。本の構成を担当した水野光博が、メンバーや母の感想、本に託した思いを尋ねるインタビューの前編です。

重版の決まった自叙伝について、成田昭次は、一冊の本にしなければ、これほど自分の人生を振り返ることはなかったといいます。岡本健一は何度も泣いたと感想を伝え、制作にも細かく協力しました。メンバーには自分の発言に齟齬がないかゲラを読んでもらいましたが、岡本は自分以外の部分も確認し、誤解を招く表現や出来事の記憶について助言。出版後は舞台で訪れた街の書店へ寄り、在庫や売り切れの様子を成田へ報告していました。

高橋和也は「いい本だね」、大阪の発売記念イベントに駆けつけた前田耕陽は「面白かったよ」と伝えています。前田は取材で昔の出来事も思い出し、17歳頃に共演したドラマで成田にいたずらされた、約40年前の不満も話したそうです。再始動以来、過去を語り尽くしたと思っていた成田は、まだ伝え切れていない出来事や思いがあると本の制作で気づきました。それが4人の絆を深め、仲良くいる一因になったと考えています。

10代から互いの長所も嫌なところも見て、けんかもした4人は、その全てを受け入れていると成田は語ります。ただし、かつては各自が自分の仲間と過ごし、4人だけの食事や雑談は多くありませんでした。長い別離を経て、それぞれに尖った部分がなくなり、再会した今は自然に集まり、音楽にも日常にも考えを出し合っています。全てをさらけ出し、素直に頼れる現在の関係から、年を重ねることも悪くないと感じています。

母への取材は、岡本が母の話も聞くべきだと助言したことから実現しました。成田は、思い出したくないこともあるだろうと心配して尋ねましたが、母はすぐに承諾。家で本を読み、最後の2行で泣いたといいます。A.B.C-Zの戸塚祥太がXで寄せた感想も嬉しかったと語りました。何度もライブへ来る若い世代に届いたことは、本を出してよかったと思う理由になっています。

成田は、年齢を理由に夢や挑戦を諦める同世代の人の背中を押したいと考えていました。同時に、自分が若い頃にやり遂げられなかったことが本には詰まっているとも説明します。未完のことは長い時間を経ても残り、なかったことにはできない。若い人にも、挑むべきことに挑む勇気が伝わってほしいと願っています。

30代の頃には過去の自分を見るのが恥ずかしかったものの、再始動のために昔の演奏映像を見直すと、若い自分に励まされたと振り返りました。本に載った『明星』の誌面にも懐かしさを感じ、当時の自分が今をつくったと捉えています。2020年の復帰ステージはゲストだったため、活動を離れた理由や謝罪を話す場ではないと判断し、その後も伝え方に葛藤していました。自叙伝でできる限りを伝え、少し自分を許し、好きになるきっかけになったといいます。全ての支援者を描けなかった心残りもありますが、迷う時には読み返して原点に戻れる「バイブル的な一冊」と位置付け、家族、メンバー、ファン、自分に恥ずかしくない生き方を続ける決意を語りました。

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