TBS『税務調査官・窓際太郎の事件簿17』

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作品概要

『税務調査官・窓際太郎の事件簿17』は、2008年9月8日にTBS系「月曜ゴールデン」枠で放送された2時間サスペンスドラマです。小林稔侍主演、長寿ドラマシリーズの第17作で、舞台は宮崎。表向きは冴えない税務署員「窓際太郎」こと窓辺太郎が、実は裏で政財界の不正を暴く国税局の陰の査察官という“二重の顔”によって難事件を解決するという定番の展開は本作でも健在です。

あらすじ

主人公・窓辺太郎は、世田谷南税務署で「窓際」と揶揄される存在だが、その裏で国税局から依頼され、公式には踏み込めない政財界の不正を暴く“陰の査察官”として活動しています。第17作では、太郎が10日間の休暇を取り、上司・島崎の弟家族が経営する宮崎のペンションに招待されます。しかし観光のはずが、島崎の策略で幼稚園の臨時用務員として働くことに。

お受験名門として知られる「池端幼稚園」では、系列の小学校、大学へと進学する「裏口入学」をめぐる斡旋と巨額の金銭授受が横行。園バス運転手の自殺をきっかけに、経営コンサルタントや学園理事長、幼稚園副園長らが登場し、利権と欲望が渦巻くサスペンスが繰り広げられます。太郎は事件の真相、裏口入学のシステム、子どもと親たちの悲しみの連鎖を、税務調査の視点から解明していきます。

高橋和也の役どころ

高橋和也は「池端雄冶」役で出演しています。池端雄冶は、事件の舞台となる池端幼稚園の園長(または経営者の一員で、園長の家族関係者)。

幼稚園では英才教育や受験戦争の最前線に立たされており、裏口入学の疑惑、その背後に隠された悲劇の震源地に深く関わる存在。

息子や家族に向けられた社会的圧力、経営や教育現場をめぐる苦悩、事件の当事者/関係者として物語の重要な鍵を握るポジションです。

物語の中では、太郎が出会う「家族や子どもを守りたい登場人物」として、教育・経営・家族のはざまで苦しむ姿が描かれます。事件全体の背景である「教育現場の闇」「受験利権」の人体化された象徴ともいえます。

キャスト

  • 小林稔侍(窓辺太郎・主人公)
  • 河合美智子(池端直子・副園長)
  • 高橋和也(池端雄冶・園長)
  • 藤田弓子(池端雪江)
  • 花王おさむ(池端秀治)
  • 西川忠志(島崎英二)
  • 渡辺いっけい、出川哲朗、乃木涼介、津村鷹志、北村総一朗ほか

作品の特徴・見どころ

  • 受験戦争の現実・教育利権・家族関係に潜む現代社会問題を、税務調査という視点でサスペンスに昇華
  • 表向き「窓際族」の太郎が、キレ者として冷静かつ痛快に事件を解決
  • 高橋和也演じる池端雄冶が、家族・教育現場の現実を象徴
  • 裏口入学の利権問題、教育現場の欺瞞、家族の再生が絡む重厚な社会派ミステリー

放送情報・スタッフ

  • 放送日:2008年9月8日
  • 放送局:TBS
  • 脚本:倉成柊一郎
  • 演出:中山史郎
  • 原作:実話をベースにしたオリジナル脚本
  • 制作:Joker/TBS

本作は、長寿シリーズならではの安定した人物関係に、現代的な受験・教育問題、裏金や権力の欲望を題材とした社会派ミステリーの完成形です。高橋和也は池端家の中心人物として、物語のリアリティを支えています。派手なアクションやド派手な犯人像ではなく、「家族を守ろうとする人間模様」や「教育現場の闇」が丹念に描かれている点が特徴です。

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