テレビ東京・新春ワイド時代劇「竜馬がゆく」

2004年にテレビ東京の新春ワイド時代劇として放送された『竜馬がゆく』は、司馬遼太郎の同名小説を原作とする長編時代劇です。幕末の志士・坂本龍馬の生涯を、豪華キャストによる群像劇として描いています。俳優の高橋和也は本作で、長州藩の志士・久坂玄瑞役を演じました。この役は、アイドルグループ「男闘呼組」での活動後、実力派俳優としてキャリアを重ねてきた高橋にとって、数多くの時代劇出演歴の中でも重要な位置を占める作品の一つです。

作品概要

『竜馬がゆく』は、2004年1月2日にテレビ東京系列で放送された新春ワイド時代劇です。司馬遼太郎の不朽の名作を原作とし、脚本は長坂秀佳、監督は松原信吾と奥村正彦が務め、制作はテレビ東京と松竹が担当しました。全10話構成で、坂本龍馬の激動の生涯を詳細に描いています。

物語は、土佐藩の下級武士の家に生まれた坂本龍馬が、旧弊な身分制度に疑問を抱き、剣術修行のため江戸へ出る場面から始まります。黒船来航を目の当たりにし、社会変革の必要性を痛感した龍馬は、桂小五郎や高杉晋作といった志士たちと交流を深めます。当初は武市半平太が率いる土佐勤皇党に加わりますが、その過激な思想とは一線を画し、やがて脱藩。その後、幕臣・勝海舟や薩摩藩・西郷吉之助らと出会い、薩長同盟の締結や大政奉還の実現に奔走する姿が描かれます。

高橋和也の役柄:久坂玄瑞

高橋和也の役柄:久坂玄瑞

高橋和也は本作で、長州藩士の久坂玄瑞(くさか げんずい)役を演じています。久坂玄瑞は、吉田松陰の松下村塾門下生であり、高杉晋作と並び称される長州藩の重要な人物です。作中では、尊王攘夷思想に燃える若き志士として登場し、主人公・坂本龍馬の思想形成にも影響を与える役どころです。高橋和也は、ドラマの第2部および第3部に出演しました。

1988年にアイドルグループ「男闘呼組」のメンバーとしてデビューした高橋は、1993年にグループが事実上の解散となった後、俳優としての道を歩み始めました。芸名を本名の「高橋一也」から「高橋和也」に改め、市川崑や伊丹十三といった名監督の作品に出演し、着実にキャリアを積みました。特に時代劇への出演は多く、『忠臣蔵〜決断の時』(2003年)の早野勘平役など、本作以前にもテレビ東京の新春ワイド時代劇で重要な役を演じています。本作での久坂玄瑞役は、彼の俳優としての深みと、時代劇における確かな存在感を示す一例と言えます。

放送データ

2004年1月2日 14:00~23:55 テレビ東京系

  • 第一部「出発」(14:00~15:49)
  • 第二部「脱藩」(15:55~17:44)
  • 第三部「襲撃」(17:55~20:49)
  • 第四部「襲撃」(20:55~23:55)

放送日の前日(1月1日 11:30~13:20)に本番組の宣伝も兼ねた「竜馬がゆく 高知・京都グルメ旅」を放送。

[製作] テレビ東京、松竹株式会社 / [制作] 島川哲雄(テレビ東京)、野田助嗣(松竹)

キャスト

市川染五郎(坂本竜馬)、井川 遥(お田鶴)、沢村一樹(武市半平太)、的場浩司(千葉重太郎)、原田龍二(桂 小五郎)、藤本美貴(モーニング娘。)(春猪)、山田純大(中岡慎太郎)、若村麻由美(寺田屋 お登勢)、渡辺いっけい(寝待ノ藤兵衛)、室井 滋(坂本乙女)、松 たか子(大浦お慶)、橋爪 功(坂本八平)、藤田まこと(千葉貞吉)、前田 愛(千葉佐那子)、高杉瑞穂(岡田以蔵)、小橋賢児(水野播磨介)、吉見一豊(坂本権平)、浜田 学(菅野覚兵衛)、関 貴昭(平井収二郎)、尾崎右宗(間崎哲馬)、石丸謙二郎(岡上新輔)、寺島 進(信夫左馬之助)、雛形あきこ(お冴)、萩原流行(吉田東洋)、内山理名(おりょう)、松本紀保(武市富子)、葛山信吾(高杉晋作)、中村梅雀(中浜ジョン万次郎)、柄本 明(勝 海舟)、松田洋治(寺島忠三郎)、長谷川朝晴(近藤長次郎)、平 岳大(池 内蔵太)、内田健介(沢村惣之丞)、高橋和也(久坂玄瑞)、高嶋政宏(西郷吉之助)、松本幸四郎(松平春嶽)、大柴邦彦(陸奥陽之助)、立石凉子(おたけ)、樋口浩ニ(小松帯刀)、東根作寿英(三吉慎蔵)、吹越 満(後藤象二郎)、石橋蓮司(来島又兵衛)、広岡由里子(いと)、斎藤 歩(大久保一蔵)、木下ほうか(岩倉具視)、宇梶剛士(山内容堂)、内藤剛志(刺客)、山寺宏一(ナレーター) ほか

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