岡本健一、幼少期から芸能界デビューまでの半生を語る。成田昭次と「全く覚えられなかった」ダンスレッスン時代を振り返る(2025.3.8放送)

2025年3月8日に放送されたニッポン放送「成田昭次のRockon The Knight」に、Rockon Social Clubのメンバーである岡本健一がゲストとして登場した。番組では、岡本の芸能活動40年の軌跡を辿る特別企画「ヒストリーオブ岡本健一」が始動。岡本の知られざる幼少期のエピソードや、成田昭次と出会ったレッスン生時代、そして当時共に汗を流した仲間たちとの秘話が明かされた。

岡本健一、自身のルーツ「渋谷っ子ではなく新宿っ子」

番組冒頭から、成田と岡本の軽妙なやり取りが展開。オープニングの挨拶の声のトーンをめぐって「撮り直した方がいい」「もうちょっとラフに」と互いに指摘し合う場面からスタートした。

成田が岡本を「渋谷っ子でしたよね」と紹介すると、岡本は「新宿っ子ですけど」と即座に訂正。続けて成田が「健一さんは新宿生まれで渋谷っ子じゃないですか」と尋ねると、岡本は「渋谷っ子って何だ?渋谷でよく遊んでたっていうことなの?」と返し、自身が新宿育ちであることを強調した。

これに対し、成田も「僕は結構新宿派だったんですよ。四谷に住んでたんで、自然的にこう流れ的に、なんかやっぱ新宿に行くことが多くて」と明かし、二人の活動の原点に「新宿」という共通の場所があったことが示された。

話題は、来たる3月13日からHMV & BOOKS SHIBUYAで開催される堺正章 & Rockon Social Clubのミニアルバム『プンスカピン!』発売記念衣装展へと移った。岡本が「あ、衣装展があるんだ。俺らの」と気づくと、成田は「そこにたどり着くまで長かったな」と笑いを誘った。

この衣装展は3月13日から19日までの期間限定で開催され、ライブで着用した衣装や写真パネルが展示されるという。岡本が「ちょっとね、これサイン書きたいんですけどね」と話すと、成田も「サイン書きたいですよね。行きたいですよね、みんなで」と同意。二人は展示会への訪問に意欲を見せた。

番組では、堺正章 & Rockon Social Clubのコラボレーションによるミニアルバム『プンスカピン!』が3月14日にリリースされることも告知された。岡本が「いや、このアルバムいいと思いますよ。ぜひ聴いていただきたいですね」と語り、アルバムへの自信をのぞかせた。

ONAIR:堺正章 & Rockon Social Club『プンスカピン!』

【ヒストリーオブ岡本健一】始まりは自転車での大冒険

番組中盤からは、今回でゲスト出演6回目となる岡本のルーツを深掘りする新企画「ヒストリーオブ岡本健一」がスタートした。

1969年5月、東京都新宿区に生まれた岡本。自身の幼少期について「小さいとき覚えてるのは、やっぱ乗り物が好き。だから3輪車を、自分で本当に乗り回してる光景はね、すごい覚えてる」と振り返った。3輪車から始まり、4、5歳の頃にはすでに補助輪なしの自転車に乗っていたという早熟なエピソードを披露した。

岡本健一の幼少期

さらに、成田も驚く壮大な冒険譚が岡本の口から語られた。

うちの父親が、新宿から埼玉の川口の奥の方に工場があって、そこにいつも荷物をね、届けるっていうのが毎日の日課だったんですよ。で、俺ずっと車で夜の8時ぐらいとかに乗っかって行くのが毎日のルーティンだった

父親が運転する車の中では、いつもカセットテープでジャズか落語が流れていたという。特に父親が好きだったという古今亭志ん朝の落語を聴きながら、埼玉までの道のりを過ごすのが日常だったと明かした。

そして、補助輪なしの自転車に乗れるようになったある日、岡本少年は驚きの行動に出る。
その補助輪が取れたときに行ったの、自転車で。川口まで

片道2、3時間はかかったという道のりを、たった一人で自転車で走破したという。その道中の情景も鮮明に記憶しているといい、「ちっちゃい自転車じゃない。だから大人たちの膝がね、あるわけ。見上げるとスカートが見えるみたいなところを、繁華街こう目地をずっと上に上がっていくみたいな」と、子供の目線から見た当時の景色を語った。

工場に到着すると、父親や工場の社長はたいそう驚き、社長からは「何だ、健坊。お前自転車で来たのか」と握手と共に”ご褒美”としてお札を握らされたという微笑ましい思い出も披露。成田は「頑張った証だよね。『お前よく来たな』っていう」と感心した様子で聴き入っていた。

岡本は「母親が心配したんだろうなと思って」と当時を振り返り、「携帯とかももちろんない時代」と付け加えた。

岡本健一「男臭い感じが苦手」、女性に囲まれた幼少期

岡本のパーソナリティ形成に大きな影響を与えたのが、その家庭環境だった。姉と妹に挟まれた3人兄弟の真ん中っ子であり、さらに同じ敷地内に住んでいた親戚も3姉妹だったため、「もう本当女の子しかいなくて」という環境で育ったことを明かした。

だから読む雑誌はリボンとか、そういうの読んでたり、あとリカちゃん遊びとか、女の子の遊びをずっと一緒にしてた」と語る岡本。この経験からか、「体育会系とかっていうのがダメなの、俺。なんか男臭い感じが」と自身の気質について分析した。

成田が「フランソワーみたいな」と言及すると、岡本は「フランソワーは関係ないんだよ」と笑いながらツッコミしつつも、成田は「初めてやっぱり健一に会ったときに、やっぱりただの普通のやっぱ男の子じゃないなっていうのはわかった」と当時の印象を語った。「なんかね、だからちょっと中性的なって言うんですかね」という成田の指摘に対し、岡本は「女兄弟そうっていうのがある」と認めた。

岡本は「体育会系とかっていうのがダメなの、俺。先輩後輩とか」「なんか男臭い感じが」と自身の感覚を表現した。成田も「兄貴男で、男兄弟2人だったんですけど、周りもうみんな親戚女の子」で、「ピンクレディとかキャンディーズとか、リカちゃん人形とか」で遊んでいたと共通点を語ったが、岡本は「全然通じてないと思う」と爆笑しながらツッコミ。

映画好きの少年──チラシ集めが趣味

音楽については「自分でやるのは何もなかった」という岡本だが、映画には強い興味を示していた。「映画がやっぱ好き」と語る岡本は、その背景に父親の影響があったと明かした。「月曜ロードショーとか、火曜、水曜とか、金曜ロードショーとかって、もう毎日やってたじゃない?10時まで。あれをいつも見てた」という岡本は、「映画館のチラシ集めが好きだった」と子供時代の趣味を紹介した。

成田が「当時はもう映画も盛んだったし」とジャッキー・チェンやブルース・リー、シルベスター・スタローンの『ロッキー』などを挙げると、岡本も「そうね」と同意。「チラシのサイズがいいですよね」と成田が言及すると、岡本は「ファイルでね、あった」と保存していたことを明かした。

小学生でレンタルレコード──RC、イモ欽、クリスタルキング

初めて手にした音楽について、岡本は「買ったんじゃなくて、レンタルレコード」と語った。小学4、5年生の頃、駅近くのレンタルレコード店で借りていたという。岡本が記憶しているのは、RCサクセションの白猫が描かれたアルバム(※『シングル・マン』と推測される)、イモ欽トリオ、クリスタルキングなど。特にイモ欽トリオについては「ハイスクールララバイ」などの曲名を挙げた。

RC・サクセション/シングル・マン

これらの音楽を知ったきっかけについて、岡本は「ザ・ベストテンとかやっぱちょっと知ったから」と推測。クリスタルキングについては「サングラスかけて、声高いやつがいて」「カニヘアー」と特徴を挙げ、「俺らも真似してたりとかしてた」と当時を振り返った。
成田が「あの頃の人たちって、見た目のインパクトもすごかった」と言及すると、岡本は沢田研二(ジュリー)を例に挙げ、「水をシュって吐くとかさ、帽子投げるとかさ。ああいうのをみんなでこう真似してた」と語った。西城秀樹のブーツを脱いでライターを取り出すパフォーマンスについても触れられた。

15歳の夏、運命の出会い──成田昭次との邂逅

ヒストリーは、二人の出会いと芸能界での初期の活動へと進んだ。成田が岡本の芸能活動歴を「40年」と紹介すると、岡本は「実際には1985年にドラマがスタートしたんですよ」と自身のキャリアの起点について言及した。

これに対し、成田が「初の仕事って『サーティーン・ボーイ』ですか?」と、岡本の初期の出演ドラマについて尋ねた。すると岡本は「いや、でもほら、雑誌やったりとか、色々なかった?」と返し、テレビドラマ以前にも撮影の活動があったことを示唆した。

岡本は「俺、昭次に初めて会ったの15歳の夏休みなんですよ。中3の夏休み」と、運命的な出会いの瞬間を振り返った。対する成田は当時高校1年生。学校には「ほとんど行ってなかったっていうか、行けてなかったというか」という状況だったと明かし、岡本も「そうだよね。俺もほとんど行ってないんですよ」と、早くから芸能活動に身を投じていた二人の共通点を語り合った。

1985年4月「東京男組」として雑誌に掲載された高橋和也・岡本健一・成田昭次

芸能界入りのきっかけについては、岡本が「偽のスカウトマンにスカウトされ」たことが話題になりかけたが、岡本自身が「知らない人はいいよ、もうこれ説明しなくて。めんどくさい」「なんか調べれば出てくるから」と詳細な説明を避けた。

後列の二人と最前列の仲間たち、ダンスレッスン時代の思い出

夏休みからレッスンに通い始めた岡本だが、「行かされてた」という表現を使い、「目的じゃなかった」と当時の心境を明かした。「踊り目的とかっていうことでもないし、まずどういうことやってるかわかんなかった」という岡本は、レッスン初期の記憶を鮮明に覚えていると語った。

俺ら10列目ぐらいの一番後ろ」だったという岡本は、最初の何時間かはステップの練習、最後の1、2時間は振り付けの練習があったと説明。特に印象に残っているのは、ボビーがマイケル・ジャクソンやジャクソン5の曲で振り付けを教えていたことだった。しかし岡本は「振り付けが覚えられなかった」と率直に語った。

ボビーさんが踊ってて、マイケル・ジャクソンの曲を…とにかくその振り付けが覚えられなかった。(中略)全く覚えられなかったんだよね

この告白に、成田も「僕らなんかあれですよ、だって、まずそのストレッチするとこでもうダメだった。体固すぎで、『ええ』つって」と応じ、二人ともダンスには苦戦していた過去を笑いながら振り返った。

その一方で、彼らの前列では、後にトップアイドルとなる仲間たちがしのぎを削っていた。成田は当時の様子をこう語る。
和也はすごく熱心に、あの少年隊のだって、もうすぐ後ろで。すぐ後ろで踊ってたじゃん

男闘呼組のメンバーとなる高橋和也が、少年隊のバックダンサーとして重要なポジションを任されていたことを明かした。さらに成田は、「少年隊のすぐ真後ろで、遠藤君(遠藤直人)と和也(高橋和也)とか、柳沢君(柳沢超)とか中村君(中村亘利)とか高木君(高木延秀)とかみんなやってましたよね。最前列ですよね、だから」と続け、後に「忍者」としてデビューするメンバーたちも、当時から高いスキルでレッスンをリードしていたことを振り返った。

できてないと入れないのかなって思ってたら、みんな入ってから練習するんですよね」と岡本が語るように、厳しい環境の中で誰もが必死にスキルを磨いていた時代。後列で苦悩していた成田と岡本、そして最前列で輝きを放っていた高橋や忍者のメンバーたち。当時のレッスンスタジオの光景が、二人の言葉によって鮮やかに描き出された。

ダンスからスタジオへ、バンド活動の萌芽

ダンスレッスンに行くのが億劫になった二人が次に向かったのが、音楽スタジオだった。岡本は「踊りのレッスンに行くのが嫌だからっていうんで、で、昭次が『スタジオ入ろうぜ』みたいな話になって、で、音楽スタジオに入るようになったのよ、定期的に」と、バンド活動へとシフトしていった経緯を明かした。

で、俺らはスタジオでバンドの練習するからっていうことで、踊りのレッスン行かなくても良くなったのよ」と語る岡本に対し、成田は「全然覚えてないんですけど。スタジオ行ったことすら覚えてないんですよ、僕」と返し、スタジオを驚かせた。

レッスン後には、出前のそばやラーメンをみんなで食べるのが恒例だったという思い出も語られ、厳しいレッスン時代の中にも、仲間との楽しい時間があったことがうかがえた。

来週も続く岡本健一の歴史探訪、成田「白馬の王子様だった」

番組の終盤、成田は岡本について「当時はやっぱ見た目はほら、すごく美少年で、もう王子様だった」「白馬の王子様」と表現した。岡本自身は「そうなのかな?」「自分でそういうあれがないんだけどね」と謙遜したが、成田は「そのギャップが魅力なんでしょうね、岡本健一って。今でもそれはそう」と語った。

27年ぶりに名古屋で再会した際のことについて、成田は「一番最初に感じましたから」「岡本健一だ」「岡本健一が歩いてきた」と当時の印象を語った。岡本は「でもそれお互いにみんなそう」「わあ、昭次だ、昭次だって」と、互いに同じような感慨を持っていたことを明かした。

番組では「ヒストリーオブ岡本健一」の続編を来週も放送することが予告された。

舞台『グレイクリスマス』とミニアルバム『プンスカピン!』

番組終盤では、岡本の現在の活動についても紹介された。劇団民藝の『グレイクリスマス』が3月11日に鳴門市の藍住町総合文化ホール、12日・13日に高知県民文化ホールで上演され、13日が千秋楽となることが告知された。

また、堺正章 & Rockon Social Clubのミニアルバム『プンスカピン!』が3月14日にリリースされることが改めて告知された。岡本は「このアルバムいいと思いますよ。ぜひ聴いていただきたい」とコメント。

紙ジャケット仕様のシングルCDのほか、6人のアクリルスタンドセット、アクリルを入れるポーチ、缶バッジセット、刺繍ワッペンセット、ブロマイド風カードセットなどのグッズが予約販売中であることが紹介された。アクリルスタンドの土台はパズルの形になっており、6人を繋げたり順番を入れ替えたりできる仕様になっている。岡本は「ワッペンとポーチだけかな」と自身の好みを語りつつ、「これ絶対俺これ持って帰る」とポーチへの興味を示した。

番組は成田と岡本が高音でふざけながら「素敵な週末をお過ごしくださいまた来週〜〜」と挨拶して締めくくられた。

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