岡本健一、成田昭次との食の共通点に「気が合いますね」 堺正章とのコラボミニアルバムを語る「説得力が違う」(2025.3.15放送)

ニッポン放送で2025年3月15日に放送された『成田昭次のRockon The Knight』に、先週に引き続き岡本健一がゲスト出演。3週連続出演の最終週となったこの日、放送前日に発売されたばかりの堺正章とのコラボレーションミニアルバム『プンスカピン!』を特集し、収録曲にまつわるエピソードや制作秘話が明かされた。また、二人の食の好みや、少年時代に夢中になったテレビドラマの思い出など、プライベートな話題も語られた。

岡本健一と成田昭次、意外な食の共通点を明かす

番組冒頭、成田昭次は放送日の3月15日を「315(サイコー)の日ですよ」と紹介し、「最高の日にまたこの最高の健一さんとお送りできるってのがもう一番最高ですよ」と、3週間にわたる岡本との共演の喜びを語った。

和やかな雰囲気の中、成田が「最近なんか変わったおいしい食べ物とかって食べたことある?」と岡本に質問。地方での舞台が多い岡本は「おいしいのやっぱありますよね。こっちじゃ」と答えつつも、「でもやっぱ基本はやっぱ料理人だよね。作る人で」と、作り手の重要性について触れた。

話はさらに二人の食の好みに展開。成田が「健一さんって肉派?魚、肉と魚だったらどっちが主流?」と尋ねると、岡本は「まず一番大事なのは、野菜ですよね」と回答。「生野菜とか、野菜を取ってからお肉」という順番を明かした。肉の中では牛肉が好みだという。

魚については「好きなんだけど、骨のないやつ」と告白。その理由を「ちょっとめんどくさくて。俺、母親の教育なんじゃない? やっぱ優しいからかさ、蒸して骨を取ってやってくれてたの。だから全く覚えなくてさ」と、自身の幼少期の体験を交えて説明した。刺身に関しても「赤身だけですね。好きなのは」と語り、白身魚は自らは選ばないと話した。

これに対し、成田も「僕も同じです。全く同じ」と、魚は骨なし派であることに強く同意。さらに「牛肉。僕もそうですね」と続け、「それ結構気が合いますね」と返されるなど、二人の意外な食の共通点が明らかになった。

堺正章とのコラボ盤発売、岡本と成田が語るレジェンドたちの思い出

成田が「昨日ホワイトデーだったじゃないですか」と切り出し、「もう1つ、何の日だったか分かります?」と岡本に問いかけると、岡本は「久しぶりのこのリリースですよね。この堺正章さんと一緒にやった、Rockon Social Clubミニアルバム『プンスカピン!』」と答えた。

成田は渋谷のHMV&BOOKS渋谷で開催中の衣装展について触れ、「来週の水曜日までです」と告知。「初出し写真のパネルも展示してるそうなので」と紹介した。

衣装展の話題から、岡本は過去に訪れた展示会について語り始めた。「ストーンズのとかあとデビット・ボウイのとか行ったことある」と明かし、ストーンズの展示については「昔住んでた部屋を、再現するみたいなギャラリーみたいな。こにミックと」と説明。成田が「みんなで住んでたね」と応じると、岡本は「そう。そのまんま再現してる部屋とか、あと衣装とか」と続けた。デビッド・ボウイの展示では、衣装だけでなく、本人が実際に使用していた銀細工のボールペンなど、細かな品々まで展示されていたことを鮮明に覚えているという。

成田は埼玉スーパーアリーナにあったジョン・レノンのミュージアムを訪れた経験を語り、「ジョン・レノンが初めて通販で買ったアコギが置いてありました」と紹介。「通販で。ジョン・レノンが通販でアコギ買ったってのが、もう衝撃的で」と当時の驚きを振り返った。当時の録音機材なども展示されており、音楽史の一端に触れる貴重な体験だったという。

岡本が「そういうのやったらいいですよね」と提案したが、成田は今回の衣装展について「そういう感じではないんです」と説明。岡本も「そういう感じじゃない。ただ、僕らが着た衣装が、そのまんま」と補足した。

二人は「そういうのやりたいですよね」と盛り上がったが、現実問題として最初に買ったギターなどは手元に残っていないことを確認し合った。岡本が「初めて書いた詞のノート」があれば良いと提案するも、それも見当たらない。ただし成田は「引っ越しの時結構出てくる」と希望的な観測を述べた。

ONAIR:堺正章 & Rockon Social Club『プンスカピン!』

成田昭次、学芸会で孫悟空役に! 堺正章への憧れと少年時代

ミニアルバムの中から、ザ・スパイダースのカバー曲『あの時君は若かった』が紹介されると、話題は堺正章が主演を務めた1978年のテレビドラマ『西遊記』へと移った。

堺正章との接点について、岡本と成田は揃って「『西遊記』」と答えた。リアルタイムでザ・スパイダースを見ていた世代ではないため、二人にとって堺正章は「孫悟空」として最初に出会った存在だった。

成田にとって堺正章は小学校3、4年生の頃の「ヒーロー」だった。成田は『西遊記』に夢中になるあまり、小学校の学芸会で自ら『西遊記』を演じたエピソードを熱っぽく語った。「小4か小5の学芸会で『西遊記』やったんです。孫悟空役やったの」と告白。孫悟空の頭にはめられている金の輪「緊箍児(※きんこじ)」を、「針金をさ、何本もこう巻いて合わせてこう作ったりとかさ」と、手作りで再現した思い出を明かした。小道具の如意棒を振り回し、ヒーローになりきった小学生時代の思い出を語る成田の表情は実に楽しそうだった。

対する岡本も『西遊記』にまつわる創作活動を行っていたことを告白。「俺、本書いてた。それで俺は偽孫悟空っていうのを登場させてたの」と明かし、本物の孫悟空の緊箍児が「金」であるのに対し、自作の偽孫悟空は「銀」という設定だったと語った。成田が「本当の『西遊記』にも偽の孫悟空がいた」と指摘し、二人は子供時代の創作活動に思いを馳せた。

堺正章がザ・スパイダーズのメンバーだったことを知ったのは、中学生の頃。「堺さんが、僕らも中学校入って、そのうち堺さんもその司会業とか色々されてましたよね? で、その頃の当時のスパイダーズの映像が、そういうの見たりとかして」と語った。

岡本が「男闘呼組でも、なんかGSメドレーみたいなのってやってた時あったよね」と述べると、成田は「アイドル花組おとこ組』っていう番組の中で、あれGSメドレーっていうか、なんかその、えっと、「サーフィンU.S.A」とかあっちのビーチ・ボーイズとかカバーとかね、やってましたよね」と詳細を補足した。

成田はビートルズの日本初来日時の話に触れ、「グループ・サウンズの時代に、そのビートルズが日本に初来日して、オープニングアクトを、ドリフターズもそうだし」と語った。岡本が「で、そん時のギターを昭次が持ってるわけです。その仲本さん」と言うと、成田は「そうねえ、っていう噂なんですけど」と答えた。

成田は「ジュリー、沢田研二さんが言ったタイガースとか、萩原健一さんがいた、テンプターズ。色々、もう他にもね」と当時のグループ・サウンズを挙げ、「蛎崎さん(蛎崎広柾)がいたザ・リボルバー(ザ・ボルテイジ)とか」錚々たる顔ぶれが揃っていたことも話題に上った。

岡本健一、堺正章の歌声に驚きを語る

堺正章との初めての共演は、2024年12月25日に横浜BUNTAIで行われたNTS公演のリハーサルだった。岡本はその時の印象を鮮明に語った。「声とかね、ノリがね、びっくりしたんだ。やっぱミュージシャンなんだな、この人って」。

成田が「ブランクがあったかもしれないじゃないですか?」と問うと、岡本は「でも毎年毎年ずっとライブはやってたんですって」と答えた。成田は「でもそのグループ・サウンズの時の時代みたいに毎日こう歌ったりとかはなかったかもしれないじゃないですか? だけど、ああやってパッていきなり、去年12月25日に横浜BUNTAIで、あれだけの歌声を響かせるっていうのは、すごいですよね」と語った。それでも12月25日のステージで、あれだけの歌声を響かせることができる。成田は自分が74歳になった時のことを想像し、「果たしてそれが、声がどういうふうになっちゃうんだろう」と感嘆の声を上げた。

成田は以前、堺正章のソロライブを観に行った経験も持つ。その時のMCについて「発言、一言一言がそのショーっていうか、もう本当にエンターテイナー」と表現した。岡本も「そうなんです」と深く頷いた。

岡本健一と成田昭次、「あの時君は若かった」の意味を語り合う

『あの時君は若かった』は1968年3月の発売。成田はその5ヶ月後の8月生まれで、岡本は翌年の生まれだ。二人が生まれる前の楽曲を、今こうして一緒に演奏している不思議さと喜びが、会話の端々から伝わってきた。

あの時君は若かった』という楽曲タイトルにちなみ、トークは「自分が若かったと思うこと」というテーマへ。

岡本が「あの時君は若かったって思うことって何?」と成田に問いかけた。成田は即座に体力と持久力を挙げた。若い頃は2日間の徹夜も可能だったが、岡本は「俺はね、徹夜できないの。寝ないと絶対だめな」と答えた。

成田は若い頃、8時間でも12時間でもギターを弾き続けられたという。しかし今は「お尻痛いとか、ちょっと腰痛いとか」そういった身体の変化を感じるようになった。若い時には感じなかった疲労が、確実に蓄積するようになったのだ。

対照的に岡本は「もしかしたら今が一番体力があんのかなって思う」と語った。70歳、80歳になってもステージに立ち続けるミュージシャンたちを見据え、「その人たち以上にやっぱ動きたい」と考える岡本は、今のうちから基礎体力をつけることに注力しているという。

成田は第一線で活躍し続けるアーティストたちについて、「見えないところで、すごい努力されてる」と語った。メンタルトレーニングや身体トレーニングを重ね、人前に出た時に「普通の次元じゃない」パフォーマンスを見せる。岡本は「多分ね、好きなことしかやってないんだと思う」と分析したが、成田は「好きなことほど、やり続けるっての一番難しい」と返した。

岡本健一が省みる「若かった」頃「すごい失礼な態度を取ってたんじゃないかな」

岡本は若い頃の自分について「ちょっと、ひどかったな」と率直に語った。好きなことばかりやって、周りが見えていなかった。仕事や取材で会った人たちに対し、「すごい失礼なことを多分、態度を取ってた」と振り返る岡本に、成田も「僕なんかは多分一番その、礼儀知らずだった」と同意した。

敬語知らなかった」という成田は、今やっと敬語を覚えたものの、まだ不自然になってしまうという。岡本が「不自然になってるよね」と指摘すると、成田も「ままになってない」と苦笑した。それでも「そういう自分もあって今がある」という前向きな受け止め方を示した。

岡本は『あの時君は若かった』という曲について、「おっちょこちょいしちゃって、ちょっと苦しい、つらい思いさしたとか、嫌な思いさしちゃったなみたいな」感情が込められていると解釈した。若さゆえの過ち、未熟さゆえの失敗。「黙って俺についてこい」的な態度も含め、様々な連想が可能な「深い歌詞」だと二人は語り合った。

筒美京平、北山修…巨匠たちが手掛けた名曲の魅力

続いて、堺正章のソロ時代のヒット曲で、今回カバーした『さらば恋人』を紹介。1971年にリリースされたこの曲は、作曲を筒美京平、作詞を北山修が手掛けている。

成田は「タイトルがね、でも素敵ですよね」と語り、当時の楽曲が持つ文学的な魅力に言及。「すごくその詩も、すごいほんとのいい意味でその、詩的じゃないですか? 詩人ですよね」と、情景が鮮やかに浮かぶ歌詞の世界観について触れた。

『さようなら』と書いた手紙をテーブルの上に置いて、寝てる顔見て黙って外に飛び出す」というシーン。成田が「それどっちがですか? 男が? 女側が?」と尋ねると、岡本は歌詞を辿りながら「いつも幸せすぎたんだけど気づかない2人だった。冷たい風に吹かれて夜明けの街を一人で行って悪いのは僕の方」と説明し、「まあ男の気持ちですよね」と結論づけた。

現代の歌詞は身近な言葉が多いのに対し、当時の作品は詩人的な表現が際立っている。筒美京平のメロディ、編曲、そして堺正章のボーカルが重なって初めて曲が完成する。成田は「ライブでも何曲か一緒に共演させていただいたんですけど、もう説得力が違う。全然」と、堺正章のボーカルの力を改めて実感したことを語った。

寺岡呼人書き下ろし『The Show Man』、難解なコードに苦戦した裏話

最後に紹介されたのは、寺岡呼人が堺正章をイメージして書き下ろした新曲『The Show Man』。岡本はこの曲について、「(堺さんの)年齢もあるんだろうし、自分たちの仲間がさ、あの、旅立ってく感じとか、なんかそういうのがね、すごい、なんだろう、にじみ出てるっていうか」と、堺正章の歩んできた人生が集約された歌詞であると語った。

一方、演奏面ではかなり苦労があったことも明かされた。成田は「ジャンル的には結構今まで通ってきたことないジャンルのコード進行が結構多かった」と語り、特に複雑な響きを持つ「テンションコード(※)」が多用されていたことに言及。「押さえるのが、覚えるのが結構大変」「『あ、こういうコードあったんだ』っていうのがもう連続でしたよね」という発見の連続で、通常なら岡本が分からないコードを成田が教える場面が多いが「『The Show Man』に関しては、『いや、俺も分かんねえんだよ』って。で、2人で『呼人さん〜』みたいな」と、当時の苦労を笑いながら振り返った。

成田はこの曲の詩について、堺正章がエンタメ業界でやってきたことが「すごく、なんか集約されて」いると評価した。岡本も「いや、すごくいいと思いますよ」と同意した。

※テンションコード:基本的な和音(ドミソなど)に、緊張感(テンション)を与える非和声音を意図的に加えた複雑な響きのコード。ジャズなどで多用され、楽曲に独特の浮遊感や色彩感、洗練された雰囲気を与える。

ラジオリスナーへのメッセージ

成田は「このラジオも、全然初めて聞くみたいな人たちも多い」と語り、新規リスナーの存在を意識した。成田はラジオを車の中や仕事場でかけている人が多いことを指摘し、「今日こうやって色々流してたから、ちょっと手にとってほしいな」とアルバムの購入を呼びかけた。

初めてのリスナーに向けて、岡本は改めて自己紹介した。「岡本健一です。Rockon Social Clubというバンドやってましてですね、今回、堺正章さんと一緒にやってるんです。それが昨日出てですね、これ今、発売最中なんですけども、これをぜひ手にとっていただきたいな」。

プンスカピン!』は現在、かなりバズっているという。成田によれば、TikTokでも話題になっており、海外の子供たちも『プンスカピン!』ダンスを踊ってくれているという。「日本の子供たちはもう、もちろんそうなんですけど、嬉しいですよね、なんか小さい子」と成田は喜びを語った。

岡本が「あれ難しくなったよね?」と尋ねると、成田は「覚えると結構なかなか気持ちいいですよ」と答えた。岡本は「撮って、みんなと一緒に投稿しましょうよ」と提案し、放送後にダンス動画を撮影する約束を交わした。

3週にわたる共演を振り返って

番組終了を前に、成田が「どうでした? 3週」と尋ねると、岡本は3週目がアルバム発売直後のタイミングとなり、「ライナーノーツ的なこと」ができたと振り返った。「でも改めてね、やっぱこの堺正章さんの偉大さ」という成田の言葉に、二人は深く頷き合った。

岡本は堺正章が1月に出版した本についても触れた。「俺旅に持ってって読んでる」という岡本は、「かなりこう名言というか、心に残る大切なエピソードがいっぱいあって」と感想を述べた。成田も「名言、格言ね、もうほんとすごいぎっしり詰まって」と応じた。

衣装展は来週水曜日までの開催。岡本は「一緒にね、写真撮ったらいいんだよね」と提案し、リスナーに会場を訪れることを勧めた。成田も「僕らも、もしかしたらね」「行ける時は行きたいですよね」と語り、二人で訪問する可能性も示唆した。

次週のテーマは「岡本健一」

番組の最後に、成田は次週のテーマを発表した。「来週はね、テーマが岡本健一で」という言葉に、岡本は「え?」「俺がテーマなの?」と驚きの声を上げた。

テーマが岡本健一でメールをお寄せいただいて」という成田の説明に、岡本は「あ、いいですね」と応じた。成田が「来週も来てくれるんですよね?」と確認すると、岡本は笑いながら「来てくれると思います」と答えた。

成田はめっちゃ嬉しそうに「本当ですか?」「ドタキャンないですよね?」と念を押し、岡本は「ドタキャンしないです。大丈夫です」と約束した。

エンディングでは、二人がふざけて高音で「素敵な週末をお過ごしくださいまた来週!」と掛け合い、和やかな雰囲気で番組を締めくくった。

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