2025年11月5日に放送されたラジオ3『マイタウンRADIO』に、Rockon Social Clubのメンバーである岡本健一が出演した。この日は、豪華アーティストが参加したニューアルバム『THE SHOW MAN』のリリース日でもあり、番組では岡本が同アルバムの制作秘話から、男闘呼組を経てたどり着いたバンドの現在地、そして未来への展望までを赤裸々に語った。

カッコいいのはもちろんだけどロングインタビューからも素敵な年月の重ね方を感じていただけると思います🎸インタ🎤スタジオでは岡本氏も私もtalkが止まらない🎶今回のアルバムの先輩方へのリスペクトも半端ない❣️11/27.28..12/14sendaiGIGS ラジオ3放送日程:
①マイタウンレディオ生放送内 アルバムリリースの11/5水曜16:15頃〜
②11/10月曜【えつこのtalk &talk】 17時〜18時 アルバムの曲も沢山OnAir #rockonsocialclub #岡本健一 #ラジオ3 #男闘呼組 #マイタウンレディオ水曜日
#マイタウンレディオ木曜日 #etsu8211suzu
#鈴木悦子”.
岡本健一、豪華ゲスト集う新譜『THE SHOW MAN』を語る「魔法のような時間だった」
番組冒頭、同日リリースとなったRockon Social Clubのニューアルバム『THE SHOW MAN』の収録曲『Still Rockin’』がオンエアされた。この楽曲にはギタリストの野村義男が参加している。
ONAIR:野村義男 & Rockon Social Club『Still Rockin’』

楽曲が明けると、岡本はスタジオに登場。アルバムがリリースされた心境について「今日発売なんですよ、本当に」と感慨深げに語り始めた。パーソナリティからアルバム制作の感想を問われると、岡本は「自分たちが音楽を本格的にやる前に、中学生とか高校生の頃に見てた方々と一緒に曲を演奏するっていう」と、レジェンドたちとの共演を振り返った。
続けて、「(寺岡)呼人さんも言ってましたけど、本当魔法のようなね、なんかすごい幸せな時間がいっぱいありましたね」と、制作過程が特別なものであったことを明かした。
レコーディングでは、参加アーティストたちの仮歌を聴きながら演奏することもあったという。「仮歌を聴きながらやっぱ演奏するっていうのがね、本当に気持ちよくて。なんでしょうね、自分たちだけじゃやっぱりできないですよね、その世界っていうのはね」と、豪華アーティストとの共演だからこそ生まれた世界観であったと述べた。
「50代の方が刺激的」 年齢を重ねて見えた新たな景色
現在56歳の岡本は、年齢を重ねることについても独自の視点を披露した。「50代過ぎてから、やっぱいろいろ発見というか、新鮮な出会いとか、もしかしたら20代のよりも50代の方が出会いとか刺激的なことがいっぱいあるんじゃないかななんて、思ってますよね」と、現在の活動が充実していることをうかがわせた。
この発言にパーソナリティが共感すると、岡本は「年齢は関係ないのかなっていうこともすごい感じましたよね」「これ年齢じゃないんだなと思ってね、音楽って」と続けた。さらに、「本当に何一つ無駄なことがないんですよ。泣いたことも、怒ったことも、いろいろあったことも、そして嬉しい、楽しい、幸せ、全てが、きっと無駄なことってなくて」と、これまでの人生経験すべてが現在の音楽活動の糧になっているという考えを明かした。
将来については、「前は、本当早く50歳になりたいなって思ってたんですけど」「この先も早く60とかね、70になったときにどうなるのかなみたいなのは、すごい、皆さんを見てると、もう楽しみで仕方ないですよね」とポジティブな展望を語った。
男闘呼組の解散とRockon Social Clubの誕生「俺たちだけじゃ、だめだったんですよ」
話題は、Rockon Social Clubの成り立ちにも及んだ。パーソナリティから「男闘呼組の皆さんの力ですよね」と振られると、岡本は少し間を置いて、率直な想いを口にした。
「いや、自分たちだけじゃ、Rockon Social Clubに関しては、男闘呼組の力は正直…。男闘呼組というよりも、やっぱ呼人さんがいて、それで(青山)英樹がいて、がいないとだめでしたね」
さらに、核心に触れるように言葉を続けた。「あのまま男闘呼組が復活して、解散しないで、続けていたらどうなってたかって言ったら、もうたぶんなくなってましたね。俺たちだけじゃだめなんですよ。それがすごいよく分かる」。
岡本は、Rockon Social Clubが単なる男闘呼組の延長線上にある活動ではないことを強調。「元々呼人さんがいて、昭次がいて、その2人でなんかやってた中から生まれてきたみたいな感じなんで」「ああいう方がいるから、俺らが楽しく自由にできるんですよね」と、プロデューサーでありメンバーでもある寺岡呼人と、ドラマーの青山英樹の存在がいかに大きいかを力説した。
この流れは、バンドが「男闘呼組」という名前を一度手放し、「Rockon Social Club」として新たなスタートを切った意味を深く物語っていた。岡本によると、男闘呼組の活動と並行してRockon Social Clubとしての音源制作も進めていたが、「そっちで鳴らす音っていうのがまたちょっと男闘補組とは全然違うサウンドで新しい、未知の世界を開いてった感じなんですよね」と語り、自然な流れで新しいバンドへと進化していった経緯を明かした。

岡本健一が語る『THE SHOW MAN』全曲解説、亀梨和也への提供曲秘話も
番組中盤、岡本は自らアルバム『THE SHOW MAN』の全10曲について、参加アーティストとのエピソードを交えながら詳細に解説した。

1.『プンスカピン!』 / 堺正章 & Rockon Social Club
最初の曲として、「1曲目は『プンスカピン!』で、これは堺正章さんとRockon Social Clubですね」と紹介した。

2.『Tangerine Kiss』 / NOKKO & Rockon Social Club
続いてレベッカのNOKKOが参加した楽曲に触れ、「もうこれ、レベッカ大好きで」と自身の思い入れを告白。「もうさ、声も全然衰えてないし、本当、だからよく呼人さんこれ作ったな、なんかレベッカの新曲みたいな感じじゃないですか、その80年代の。この曲、気持ちいいんですよね」と、楽曲の完成度とNOKKOの変わらぬ歌声に賛辞を送った。

3.『Still Rockinʼ』 / 野村義男 & Rockon Social Club
番組冒頭でも流れたこの曲については、ギタリスト野村義男のレコーディング時の圧巻のパフォーマンスを語った。「これほとんどもう完成してたんですよう。歌も、演奏も全部自分たちで録り終わって、とりあえずできたっていう状態でヨッちゃんが入ってきて」と、バンドの演奏が固まった後に野村が参加したことを説明。自身はその場にいなかったとしながらも、立ち会った成田昭次から聞いた話として、「そしたら、もう、『ぐあーっ』て弾きまくって帰ってったつって。すごい。かっこいいですよ。これ、ギター好きの人は聴いた方がいいですよね」と、その卓越したギタープレイを熱っぽく語った。

4.『バーボンロック』 / ⼤友康平 & Rockon Social Club
HOUND DOGの大友康平と高橋和也がボーカルを務める楽曲。「この HOUND DOG の大友康平さんのこの声がたまらなくよくて」と語り、高橋とのデュエットについて「また2人の声質がそっくりなんですよね」と指摘。その理由について、「なんでなのかつったら、2人とも永ちゃん(矢沢永吉)が大好きだっていうのがね、共通してるんですって」という微笑ましい裏話を明かした。

5.『⻲の恩返し』 / ⻲梨和也 & Rockon Social Club
事務所の後輩でもある亀梨和也の参加曲。「亀梨がやるってことになって、呼人さんがどういう曲作ってくんだろうななんて、思ったら、ああ、こういう感じの曲なんだと思って」と、楽曲の第一印象を述べた。さらに、この曲が持つ感動的な力について、「まだ亀梨が(歌を)入れてない、デモテープの段階で、もう聞いてね、高橋和也とかはね、泣いてましたよ。『この曲たまらん』つって」と、デモの時点で高橋和也が深く心を動かされていたというエピソードを披露した。
6.『B・A・N』 / 段⽥安則 & Rockon Social Club
俳優・段田安則との異色のコラボについては、その長い交流の歴史から語り始めた。約15年前に舞台で共演した際、岡本が段田にギターを教えたのがきっかけだったという。「アコギ弾いて、歌いながら時間潰してたらね、段田さんが『ちょっとギター教えて』って言われたから」と当時を回想。そこから二人で練習を重ね、「狩人とか、山口百恵とか、井上陽水さん、松山千春」などの曲を「フォークデュオみたいな感じで」演奏し、友人たちを集めたプライベートライブを年2回ほど開催していたことを明かした。このコラボは、しばらく途絶えていた二人の音楽活動の復活でもあった。

7.『愛死天流』 / 氣志團 & Rockon Social Club
氣志團との楽曲については、「これもう横浜銀蠅っぽさをちょっと、なめ猫な感じでやってますね」と、80年代のツッパリカルチャーを彷彿とさせる世界観を楽しげに紹介した。
8.『死ぬほどジュ・テーム』 / デーモン閣下 & Rockon Social Club
聖飢魔IIのデーモン閣下との共演曲。「閣下の声がたまらなくすごいですね」と、その圧倒的な歌唱力に感嘆の声を漏らした。

9.『傷だらけの王者(RSC ver.)』/ MISIA & Rockon Social Club
元々はMISIAの楽曲として発表されたナンバーのセルフカバー。「本来ずっと、MISIAがメインで歌って、自分たちがコーラスでやってたんですけど、その歌割りをちょっと、自分たち変えてやったらどうってMISIAが言って、それで歌ってみた感じですね」と、MISIA本人からの提案でこのバージョンが生まれたことを明かした。

10.『The Show Man』 / 堺正章 & Rockon Social Club
アルバムの最後を飾るタイトルチューン。再び堺正章が登場することについて、岡本は「元々この企画自体も本当、正章さんと一緒にやったところから始まったから。だからいろいろ、導いてくれた部分はありますよね」と語り、プロジェクトの始まりにおける堺正章の重要な役割について触れた。

「ライブだけで生きていきたい」 仙台での3DAYS公演への熱意
アルバムの話に続き、岡本はライブへの並々ならぬ情熱を語った。「まずライブ。ライブ会場で自分たちの音を生で感じて、一緒に時間を過ごす、騒ぐっていうこの、やっぱね、ライブを重点に行きたいななんて思って。そこがやっぱ一番自分で生きてる感じがね、するんですよね」。
そして、「本当自分はライブだけで生きていきたいぐらいな、ライブを自分のこの活動の場所として生きてるんで」と、自身のアイデンティティがライブにあることを力強く宣言した。
番組の最後には、SENDAI GIGSで行われる3日間のライブ(11月27日、28日、12月14日)を告知し、「ぜひライブの会場の方に足を運んでいただけたらと思っております」とリスナーに呼びかけた。

男闘呼組という大きな歴史を経て、新たな仲間と共に「魔法のような時間」を紡ぎ始めたRockon Social Club。岡本健一の言葉からは、年齢や過去にとらわれず、今この瞬間を全力で楽しむロックンローラーとしての純粋な魂が伝わってくる放送となった。
ONAIR:デーモン閣下 & Rockon Social Club『死ぬほどジュ・テーム』

