2023年6月10日放送のTOKYO FM『KURE 5-56 Presents ROCKON TIMES』は、成田昭次と高橋和也の組み合わせ。5月の誕生日公演で高橋をだましたドッキリを振り返った後、『Te querrá mucho』で歌い踊る高橋が、バンドの一員に見えるよう立ち位置まで考えていると明かした。レコードを聴くかという便りからは、針を落とす音や大きなジャケットへの愛着、初めて買った一枚、貸しレコード店で出会った洋楽へ話が広がる。成田の選曲は、中学時代に体を鍛えるほど夢中になった『Eye of the Tiger』。二人は男闘呼組のカバー曲を挙げながら、憧れの録音の音を日本でも作ろうと研究した日々や、演奏者の自由さが音に表れるという考えも語った。高橋は難波で見つけたスティービー・レイボーンのCDから一曲を選び、成田は兄に聞いた太い弦の逸話を紹介。最後はRockon Social Clubの『1988』のアナログ盤発売を喜び、翌週の出演者の組み合わせにも期待を寄せた。

テーマに語り尽くします🤘
☑︎2人が初めて買った意外な一枚とは?
☑︎#成田昭次 が中学生の時に朝も夜も
聴きまくった曲とは??
☑︎ある権利を巡り番組内で✊✌️✋が勃発??お楽しみに🤘#RockonSocialClub
「あれでばれたんじゃないかと思って」「全然わからなかった」
「今夜はこのおふたりで…おふたりじゃなくてふたりでお送りしていきます」。自分たちに丁寧な呼び方をしてしまった成田が言い直すと、高橋が「そうだよね。はじめてだよね」と受ける。この番組で初めてとなる二人の組み合わせは、そんな挨拶から始まった。
男闘呼組のツアーのさなか、Rockon Social Clubの単独ライブは5月6日・東京ガーデンシアター公演を終え、その後には5月20日・Zepp Nambaの誕生日公演もあった。二人が話し始めたのは、その大阪公演でのドッキリだ。当日が誕生日の高橋と、翌日が誕生日の岡本健一に、成田がサプライズを仕掛けた。演奏中にけがをしたふりをして舞台袖へ下がり、「どっきり大成功」と書いたプラカードを持って戻ってきたのだ。
高橋は「あの時は参りました。昭次にだまされまして」と振り返る。一方、成田は岡本が何度も舞台袖へ来たことを気にしていた。心配して様子を見に来る岡本に、仕掛けが伝わったかもしれないと思ったのだという。
昭次あれでばれたんじゃないかと思って



全然わからなかった
成田は、大げさに演じると見破られると考え、「結構普通に地味に演技、というか」と説明。観客まで心配させたことは申し訳なく思っていたが、高橋はプラカードを見ると「俺ねステージでぶっ倒れました」と明かした。成田は「見事、よかったです。大成功で」と振り返った。
同じ公演の裏側は、前週の岡本・寺岡呼人の回でも語られている。台本を書いたのは前田耕陽。岡本が裏へ来るたびにケーキを隠し、成田は本当にけがをしているように横になっていたという。岡本はスタッフに止められても成田が気になり、上着を取りに行く機会にも、もう一度様子を見に行っていた。


続いて、ツアーで自分がかっこよかった、光っていたと思う曲を選ぶ権利を、じゃんけんで争うことになった。高橋の「なんじゃそりゃ」に、成田も「『俺がかっこよかった』ってあまりいわないよね」。それでも二人で「じゃんけんぽん」と勝負する。勝った高橋は「これはもうこれしかないでしょ?」と、『Te querrá mucho』を選んだ。
ONAIR:Rockon Social Club『Te querrá mucho』
「ひとりだけ悪目立ちしないように」歌う場所まで考える高橋和也
曲明け、高橋はRockon Social Clubを「男闘呼組からさらに進化した」新しいバンドだと話した。男闘呼組の4人に寺岡呼人、ドラムの青山英樹が加わる6人組で、演奏には管楽器も入る。成田も「当時なかったスイッチボーカルもあるしね」と、歌や楽曲の幅を挙げた。
※スイッチボーカルは、一つの曲の中で歌い手を交替すること。4人それぞれの声を生かして歌う部分を分ける、という考え方は、同年8月26日の放送でも本人たちが説明している。
『Te querrá mucho』の高橋は、ベースを離れ、手にマイクを持って踊りながら歌う。その姿を、成田は「あれ、和也だからできるよね」とたたえた。高橋自身も、ドラマで歌手を演じた経験があり、振り付けを考えるのが楽しいという。
楽器を持たずに歌う姿への憧れもあった。高橋が田原俊彦や近藤真彦を挙げると、成田は「ジュリーも」と沢田研二の名を足す。高橋は西城秀樹にも触れ、振り付きで歌うアイドルたちを振り返った。成田は、高橋が少年隊のバックで踊っていたことに感心し、男闘呼組のほかの3人との違いを挙げた。
「さすが少年隊のバックで踊ってただけある、ひとりだけ唯一。ほかの3人はできなかった」と成田。楽器を持つほかのメンバーと違い、高橋は歌と踊りに徹するが、その間もバンドの一員であることを大切にしていた。
高橋には、踊る時の立ち位置にも考えがあった。



ひとりだけ悪目立ちしないように、バンドの一員として歌っているという世界観にしたいので。なるべく自分がバンドのラインを越えて前に出る時間を短くするとか。間奏ではちゃんとみんなと同じラインに並ぶとかね、バンドの一員に見えるように結構工夫していたり
成田は「そこまでちゃんとビジョンがあって」と、その工夫に応じた。
ONAIR:Rockon Social Club『ただいま』
「レコード買ってきたぜ」マッチ派とトシちゃん派、最初の一枚は?
今でもレコードを聴くかという便りに、成田はプレーヤー自体を持っていないと答え、高橋のジュークボックスの話を振った。高橋はジュークボックスもプレーヤーも持っており、長く使ってきた機器で聴いている。



決して高価なものではないんだけど、昔から使っているものを直し直ししながら使っているんだけど。アナログの音ってすきなんですよ
高橋が好きなのはアナログの音の温かみ。成田にも、レコードの音はふくよかで膨らみがあり、CDはきれいだが冷たく無機質に感じられるという好みがある。そして曲が始まる前の音まで、レコードを聴く楽しみに含まれていた。



レコードってなにがいいかって、最初の針を落とした時のチリチリっていう溝をたどるあの音がいいんだよ
高橋はジャケットの大きさや飾れることも挙げ、成田は「レコード買ってきたぜっていう感じあるもんね。CDは、CDだなって感じだもんね」と、買って持ち帰る感覚の違いを語った。
高橋が集めているのは洋楽だけではない。田原俊彦、小泉今日子、中森明菜、松田聖子、THE ALFEE。成田も覚えていた田原の盤をはじめ、歌謡曲もたくさん入っている。成田は、ジュークボックスのコレクションには驚いたと話した。
では、初めて自分で買った一枚は何だったのか。成田の記憶では、近藤真彦の『スニーカーぶる~す』か『ブルージーンズ・メモリー』のどちらか。たのきんトリオの映画、『ハイティーン・ブギ』も思い出しながら、近藤への憧れを話した。







マッチが好きで。ジャニーズ入ったきっかけは、マッチさんが好きで



俺はトシちゃん派だったな



あ、そうなんだ。一番最初に買ったレコードは?


高橋は『8時だョ!全員集合』で、東村山出身の志村が歌い始めた時のことを説明した。成田はザ・ドリフターズの名義か、志村のソロなのかと尋ね、自分もその節を口ずさんだ。
「自転車しか乗れなかったからね」貸しレコード店は洋楽への入口
レコードからいろいろな音楽を取り入れる姿勢は、デビュー直後の成田の言葉にもある。男闘呼組の会報(1988年1月第1号)では、レコードを買うのが好きだと紹介され、本人も「ロックだけでなく、いろんな音楽のいい部分を吸収して、男闘呼組に生かしたい」と語っていた。


二人がその音楽を探しに通ったのが、貸しレコード店だった。
小中学生のころ、アルバムはお年玉で買うものだった。高橋は当時の値段を2,500円ほどだったかと振り返り、成田は3,000円ほどだったと返す。気軽には買えないから、貸しレコード店にも通った。成田が中学に入ったころ、近所にその店ができたという。
「自転車で家から。もう自転車が命だったじゃん。どこ行くにも自転車」と成田が振り返ると、高橋は「自転車しか乗れなかったからね」と返した。
高橋によれば、借りるならアルバム1枚が約300円。カセットテープへ録音して聴いていた。その店を訪ねたことが、成田には洋楽との出会いにもなった。知らないレコードのジャケットを見比べていると、キッスやハードロック、ヘヴィメタルの過激な絵柄が目に入る。
成田が「見ちゃいけないジャケットとかあるじゃないですか」と言えば、高橋も「ロックのレコードって、だいたいいかがわしい」。怪物や裸の女性が描かれた、子どもには過激な絵柄を二人で思い出した。
高橋はパンクロックを好み、ピストルズや亜無亜危異を聴いていた。亜無亜危異の仲野茂とは親しくしているが、少年のころは怖いお兄さんたちに見えたという。「でも怖いから聴いてみたい」。その怖ささえ、音楽へ手を伸ばすきっかけになっていた。
「毎日Eye of the Tiger」ポスターを貼って、体まで鍛えた
レコードで何度も聴いたお気に入りの曲を、高橋が成田に尋ねる。難しい質問だとしながらも、鮮明に覚えているとして挙げたのが、サバイバーの『Eye of the Tiger』だった。
成田はシルヴェスター・スタローンが好きで、『ロッキー』『ロッキー2』と映画を追いかけていた。『ロッキー3』になると、姿も体も引き締まり、スタイリッシュになった。いい意味で、よそ行きになったように思えたという。その映画のテーマ曲のイントロを、成田は自分で口ずさむ。



あれでもうノックアウトされちゃってずっとEye of the Tiger。毎日Eye of the Tiger。毎日朝起きても寝るときもずっとEye of the Tigerで。スタローンのポスターを壁にはって、身体鍛えちゃってみたいな。それぐらいもう
高橋も曲のかっこよさに同意し、成田の紹介でレコードの思い出の一曲を流した。
ONAIR:Survivor『Eye of the Tiger』
曲明けの成田は「これ聴くと燃えるんだよね~」。さらに「聴いた瞬間燃え滾るよね~。一気に中2になるよね」と続ける。高橋も、自分は中学1年生ぐらいだったかと振り返った。少年雑誌の後ろに載る体作りの広告を見て、成田はプロテインを買った。ダンベルで腕を鍛えた話には、高橋も鉄アレイを使っていたと加わる。
ただ、ロッキーが大きなコップに生卵をいくつも割って飲む場面には、高橋が「あれ、お腹壊すよね」。成田も「あれマネしちゃいけないよね」と返し、曲には「最高だな。最高」と、改めて言葉を添えた。
「カバーで終わるって。よう怒られなかったよね」男闘呼組の原点
続く便りは、若いころに何度もカバーした曲を、スタジオで弾き語りしてほしいというもの。
成田は「いいっすね。スタジオで弾き語りライブ!やりたいですね」と乗り気になり、高橋は「アコースティックギターでシンプルに」と提案。成田は「やりましょう!まだ曲決まっていないけれど」と、実現への意欲を見せた。
二人は、男闘呼組でよくカバーした洋楽を振り返った。成田は「男闘呼組のアンコールがほぼカバー。人の曲。自分たちの曲やらない。カバーで終わるって。よう怒られなかったよね」。高橋は「ファンのみんなもすごい喜んでたよね」と、聴く側の反応も思い出した。
高橋が挙げたのは、レッド・ツェッペリンの『Rock and Roll』、ジミ・ヘンドリックスの『Purple Haze』、ステッペンウルフの『Born to Be Wild』、ザ・フーの『Summertime Blues』。デビュー前は日本語に訳して演奏していたが、いつしか原曲の歌詞とキー、つまり原曲と同じ音の高さで歌うようになったと成田は話す。
成田が憧れたのは、バンドの姿だけでなく、そのギターの音だった。



本当にダイレクトなエレキギターの音だったよね。なんの加工もされていない。なんのだましもない。あれがよかったんだよね
高橋にとっても、それはバンドの基本となる音楽だった。憧れるだけでなく、自分たちの録音でもその音を作りたいと考えていた。



僕ら、日本のレコードでどうしてこういう音が作れないんだろうって当時悩んだよね。いろいろ研究して。どうやったらあの音がレコーディングできるのか
成田は、日本とロサンゼルスの湿度の違いなど、演奏する環境も関係するのではないかと考える。録音のマイクをアンプのスピーカーの前だけでなく、離れた所にも立てる方法にも言及した。さらに耳を傾けたのは、ギター以外の音だった。



ギターもすごいんだけど、ドラムがすごいと思うんだよね。床のきしむ音が聞こえる。ボーカルもブレスの音が入っていたりとか。それがすごいんだよ
「生々しいよね」と受けた高橋は、電圧の違いもあると聞いた話を持ち出した。成田は日本が100V、米国が120V、英国が240Vと挙げ、「マーシャルは240Vで回してって昔は聞いたけど」と、アンプについての伝聞を紹介。日本へ輸入する段階での電圧の変換にも触れた。
※マーシャル(Marshall)は、ギターの音を増幅するアンプのメーカー。「240Vで回す」は、ここでは240Vの電圧で使うという意味だ。英国の公称電圧は1995年以前が240V、その後は230Vで、この数字には歴史的な背景がある。
ただ、成田は「それだけじゃないと思うんだけれどね。アーティスト自身がやっぱり」とも話す。高橋も、演奏する人たちの自由さや、伸び伸びした音楽の環境、気持ちそのものが音に表れると考えていた。
さらに、成田は、テープを介さず盤へ直接音を刻み、失敗すれば盤を替えてやり直す録音の話を聞いたことがあるという。高橋は「すごい集中力があっただろうし」と応じた。後から直せない演奏に向き合う、その緊張感にも思いを巡らせた。
※演奏音を直接盤に刻む方法は、ダイレクト・トゥ・ディスクと呼ばれる。片面を通して録るため、途中の一部分だけを録り直すことはできない。
「そこが共通点あるよね、和也とね」難波で見つけた一枚と、兄から聞いたギターの話
「話は尽きないんですけど」と高橋が次の選曲へ進む。古レコード店を回り、掘り出し物を見つけるのが趣味だという。成田も「懐かしいものがでてくるのがうれしいよね。『うわ、これ持ってた!』みたいな」と、昔聴いていた盤と出会う喜びを語った。
高橋が難波の古レコード店で見つけたのは、スティービー・レイボーンのエピック時代の録音をまとめたコンプリート盤。今回はアナログ盤ではなくCDだが、「最近めちゃめちゃお気に入りではまってます!」という一組だ。成田の「テキサスブルースね」を受け、高橋が『May I Have A Talk With You』を紹介した。
ONAIR:Stevie Ray Vaughan & Double Trouble『May I Have A Talk With You』
曲が終わると、高橋は、今しがた成田に教わったというギターの話を尋ねた。レイボーンの弦は、そんなに太かったのか。成田は、ブライアン・セッツァーが共演時のリハーサルでレイボーンのギターを弾かせてもらった、という逸話を紹介した。



めちゃめちゃ弦が太すぎて、あのブライアン・セッツァーがチョーキングするのが大変だったっていう逸話がね。俺の兄貴がブライアン好きだったから、兄貴から聞いた話なんだけど
レイボーンのギターの音にも、成田は「ストラトまんまの音だもんね」と一言。
※チョーキングは、押さえた弦を横へ動かし、音を高くする弾き方。ストラトは、フェンダーのエレキギター、ストラトキャスターの略称だ。
音に続いて、話はレイボーンの姿へ。帽子をかぶったテキサスの男というイメージを重ね、成田は高橋にもその共通点を見つけた。



ハットかぶってさ



いかにもテキサス野郎って



そこが共通点あるよね、和也とね
高橋は「今この人にめちゃくちゃはまってます。大好きです」と、改めてレイボーンへの熱中を語った。
太い弦の話を教えてくれた兄は、成田健一。兄はロカビリーやストレイ・キャッツを好み、成田が本格的にギターを始めるきっかけにもなった人だ。今回は、兄から聞いたギタリストの逸話が、高橋の新しいお気に入りの一枚につながった。
「俺の田舎の家に持って行って、爆音で聴きたい!」『1988』をレコードで
『遥か未来の君へ』に乗せて、Rockon Social Clubの『1988』のアナログ盤を7月26日に発売すると告知した。レコードの話を重ねてきた二人が、今度は自分たちの一枚をどう聴くか話し始める。
ONAIR:Rockon Social Club『遥か未来の君へ』
男闘呼組でアナログ盤を出したのは何枚目までだったかと成田が尋ねると、高橋は「2枚目まで。アナログ盤は2枚目以来ですよ。あれ89年だから」と答えた。成田は「約35年ぶりということで。うれしいなぁ。あのサイズで」と喜ぶ。高橋は田舎の家で爆音で聴きたいと話し、成田は店から持ち帰る姿を思い浮かべた。



レコードをお店で買って脇に抱えてね。あのスタイルが。あれがいいよね。CDは小さいから
大きなレコード盤から成田が思い出したのは、映画『ロックよ、静かに流れよ』。前田が盤を投げる場面について「もったいなかったね」と言うと、高橋が「川に投げちゃう」と受けた。成田は「フリスビーみたいに投げまくってましたけど、マネしちゃだめですよ」と呼びかけた。
-00-27-38.png)
-00-27-38.png)


エンディングは、来週は誰が来るのかも楽しみに、という案内へ。高橋が「シャッフルしてランダムでね」と言うと、成田は「トランプみたいに」。自分たちもどの組み合わせになるのか楽しみだと話し、メッセージやツイッターへの投稿を呼びかけて、二人の初めての回を終えた。














