Rooftop が、2026年10月19日に、浅岡雄也さん(FIELD OF VIEW)と高橋和也さん(Mountainman)の対談を公開しました。10月25日(日)に新宿LOFTで開かれる『SHINJUKU LOFT 50th ANNIVERSARY DREAM MATCH 2026 -RESPECT-』で共演する2つのバンドを代表した、同世代の2人の対談です。この日が初対面の2人が、歌を中心にしたロックへの思い、80年代の新宿と LOFT の思い出、ライブハウスで歌う時の心構え、LOFT への思いを語っています。インタビューは高橋ちえさんです。

『DREAM MATCH』は、新宿LOFTで見てみたいツーマンライブを不定期に開き、10年以上続いてきたイベント。今年は新宿LOFTの50周年に当たり、今回出演する2つのバンドのメンバーが、それぞれ音楽や芸能の活動を長く続けてきたことから、「RESPECT」の副題が付いた。出演は、FIELD OF VIEW(浅岡雄也、小橋琢人)と Mountainman(高橋和也、原田喧太、平山ヒラポン牧伸)。

高橋和也と浅岡雄也は、この対談が初対面だった。番組での共演も、ライブでの対バンもなかったが、Mountainman の原田喧太は、ここ2年ほどで浅岡と知り合っていた。浅岡は高橋より学年が1つ上で、Rockon Social Club の成田昭次や前田耕陽と同じ学年に当たり、成田とは2、3回飲んだことがあるという。LOFT から FIELD OF VIEW との対バンの話をもらった高橋は、どんなライブになるのか想像がつかないが、ぜひ一緒にやってみたいと思い、すてきな夜にしたいと話した。浅岡は、テレビや映画で高橋を見ていたこと、原田のいるバンドなので一緒にやれると思ったことを語った。
高橋は、男闘呼組で80年代の後半にデビューして93年に活動休止となり、FIELD OF VIEW はその後の95年にデビューしたことを浅岡と確かめ合った。活動の場はまったく違っても、歌を中心にしたロックをやりたいところが、2つのバンドの共通点だという。メロディや歌詞、バンドの演奏もかっこいいと思えるスタイルを追い求めながら、基本にあるのは、お客さんと一緒に歌えるような音楽だと話した。浅岡は、ロックかポップスかというジャンルはどうでもよく、一度聴いて覚えてもらい、皆で歌って「いいよね」と分かち合えれば最高だと応じた。
2人の背景には、洋楽があった。高橋は、中学生のころに流行したデュラン・デュラン、カルチャー・クラブ、カジャグーグーといったイギリスのポップバンドや、まだ影響の生々しかったパンク(セックス・ピストルズ、日本ではスターリンやアナーキー)を挙げ、ロックはバンドだという感覚が、今も目指す方向で、バンドにこだわる理由だと話した。デュラン・デュランのジョン・テイラーには、2人とも憧れたという。
浅岡は、歌舞伎町に移る前の小滝橋にあった LOFT で、BOØWY の2日間の公演の2日目を見て、氷室京介のようになるしかないと音楽を始めたと明かした。「なぜかビーイング系になった」と笑う浅岡に、高橋は「僕もなぜかジャニーズ系になった」と返した。2人は、中学生のころの新宿・歌舞伎町のディスコ(東亜会館の中の GBラビッツや BIBA)、チークタイム、ヤズーや『ラ・ブーム』の思い出で盛り上がった。高橋は、小学生のころ『ザ・ベストテン』で聴いた歌謡曲にも影響を受けたが、音楽をやるきっかけになったのは、中学校の友達や先輩から受けたディスコ、パンク、ブリティッシュの文化で、今も抜けない原点だという。新宿三丁目でカントリーの店『マローネ』を営んでいた父の影響で、マール・ハガードやチャーリー・ダニエルズ・バンドなど、カントリーやアメリカの音楽も身近にあった。浅岡は、中学・高校のころ、サザンオールスターズやアルフィー、RCサクセションのコピーバンドをしていたと振り返った。
浅岡は、音楽をやるなら新宿LOFT からだと思い、18歳で LOFT の昼の部のオーディションを受けたが、演奏が下手すぎるので夜には出せないと言われたと笑った。15歳でジャニーズに入った高橋が初めて小滝橋の LOFT に入ったのは、男闘呼組の主演の映画『ロックよ、静かに流れよ』の撮影だった。ザ・モッズに憧れる高校生たちの話で、男闘呼組のメンバーが客席で踊り狂う場面を撮ったのが、高橋の新宿LOFT の初めての体験だったという。

パンクの話から、高橋は、のちに一本道というユニットで一緒に活動した遠藤ミチロウが、舞台を降りるととても静かで、語り口も朴訥な穏やかな人だったと振り返った。舞台に立つと、いつの間にかできあがったもう一つの人格になるといい、ライブハウスでは取り繕ってもかっこつけても全部ばれ、お客さんに、むき出しの部分を引きずり出されると話した。ホールのコンサートでは起きないことだと、浅岡もうなずいた。高橋は、渋谷の La.mama でアナーキーの仲野茂と対バンした時、はるかに先輩の仲野が、汗をかきながらみんなで曲を確かめ、曲順どおりにリハーサルをしてから、本番のステージに上がる瞬間に「今から仲野茂になるぞ!」とスイッチを入れる姿を見て、舞台に立つ人間はみんな同じだと改めて思ったという。
今回の共演に向けて、浅岡は、ヒット曲は同じようにやるのが礼儀だと考えつつ、テンポを少し上げたり、攻める曲を増やしたりして、FIELD OF VIEW も意外とロックだと思ってもらえればと話した。高橋は、いつものままの Mountainman を FIELD OF VIEW のファンにも見せたいといい、LOFT は「ギミックが通用しない魂のぶつけ合いみたいな小屋」で、ロックの原点のような場所だと話した。30年前にすれ違いながら同じ時代を生きてきた2つのバンドが LOFT で出会い、それぞれの信じる道が、純粋な形で2つの花として咲けばいいという。
浅岡は、2002年に FIELD OF VIEW を解散してソロになった時、自分で LOFT に電話をして出演し、それから毎年、LOFT でバースデーライブを開いてきたと明かし、今回は FIELD OF VIEW としての「LOFT にリベンジ」だと話した。2人とも、小滝橋のころの LOFT には間に合わなかった。高橋が歌舞伎町の LOFT に初めて出たのは、2025年1月の Mountainman のワンマンで、記念に録音した演奏を、2枚組のアナログ盤『Luv LIVE』にした。LOFT に立てたのは、日本全国のライブハウスにつながりを持ち、何度も LOFT に出ていた原田喧太のおかげだという。2人は LOFT を聖地と呼び、スタッフのロックへの愛情にも触れた。最後に、一緒にカバーをする話になり、浅岡が沢田研二などの歌謡曲を挙げると、高橋はメンバーと相談すると応じた。

