2025年11月5日に放送されたZIP-FMの番組『Get Ready!』に、Rockon Social Clubの成田昭次がリモートで生出演した。ナビゲーターの小林拓一郎と共に、2025年の活動の振り返りから、もしも施設の館長になれるとしたら、というユニークなテーマ、そしてリリースされたばかりのニューアルバム『THE SHOW MAN』の制作秘話や、これから始まる全国ツアーについて語った。
2025年を振り返り「夏以降は早回しな感じ」
番組冒頭、ナビゲーターの小林拓一郎から2025年がどのような年だったかを問われた成田は、「いやー、夏まではですね、結構ゆったりした感じだったんですけど、夏が過ぎたらですね、いきなり早回しな感じですね。今もそうですけど」と、夏を境に多忙な日々を送っていることを明かした。
レコーディングなどが急に始まったのかという問いに対して、「そうですね」と認めつつ、「まあでも基本、僕、結構夏以降が結構早回しになるんですよね、体感的に。僕の体感的に夏以降がいつも毎年、早回しになるんですよね」と、自身の活動サイクルについて語った。
これに対し、小林もバスケットボールのシーズンが10月から始まるため、自身も10月以降は時間の流れが早く感じると共感を示した。成田は「もう目が覚めたら多分来年になってるんですね。それぐらいな今、脳内ではそういう感じなんですけど」と、年末にかけての怒涛の日々をうかがわせた。
成田昭次、夢の館長像を熱弁「自由に弾き比べができるヴィンテージギターミュージアムを」
番組のコーナー「もしも館長になれるならどんな施設の館長になりたいか?」という質問に対し、成田は少し考えた後、自身の音楽人生の核であるギターへの深い愛情を語り始めた。
「色々なりたいんですけど、やっぱ結局突き詰めたらやっぱ僕ね、ヴィンテージギターの館長みたいなのができたらいいなと思って。自由にこう弾き比べができたりとかですね」と、ギタリストならではの夢を明かした。
その背景には、ヴィンテージギター市場の驚異的な価格高騰があるという。「僕の若い頃、まだ20代の頃のギターが今もう50倍、80倍ぐらいに値上がりしちゃってて」と現状を説明。「当時例えばその100万円だったものが、今はもう5000万円とか8000万円とかで値段ついてるものもあるんですよ」と具体的な数字を挙げ、その価値の上がり方に驚きを示した。

ザ・ドリフターズの仲本工事さんから譲り受けました!
大変貴重なヴィンテージギター、大切に受け継いでいきたいと思います 2021年
前ばかり見て不安にならずに、横に居る皆んなで支え合って進んで行きましょう
今年も宜しくお願い致します The Beatles “Let it be”
When all the broken-hearted people living in the world agree
There will be an answer
“Let it be”
失意の底にいる人々の思いが一致した時に
答えがきっと見つかる
『なるように、あるがままに』”.
このような状況から、「なかなか実際手に取って試奏したりするってことができないもんですから、いろんな年代のですね、ギターを並べて自由に試奏できたらこういう夢なんですけど」と、誰もが気軽に歴史的な名器に触れられる場所への憧れを語った。
ヴィンテージギターの魅力については、「どうなんですかね。やっぱり前にすごく早いと思うんですよね、レスポンスが」と、その反応の速さを挙げた。「エレキギターってアンプにつないで本領発揮するんですけど、やっぱ早いですよね、レスポンスがとにかく早いイメージもあるし、あとやっぱりなんか吸い付くというか、指に吸い付く感じがするんですよね」と、その独特の弾き心地を表現した。
さらに、「いろんな歴史をそのギターが見て、その聞いてきてますからね」と、楽器が経てきた時間そのものに価値があるとし、「誰でもが自由に弾けるなんかヴィンテージギターミュージアムみたいなのがあったら理想ですよね」と、熱い思いを締めくくった。
Rockon Social Club、豪華コラボ満載のニューアルバム『THE SHOW MAN』リリース
話題は、放送当日にリリースされたRockon Social Clubのニューアルバム『THE SHOW MAN』に移った。本作は、堺正章、MISIA、NOKKO、大友康平(HOUND DOG)、デーモン閣下(聖飢魔II)、野村義男、氣志團、亀梨和也、段田安則といった、世代やジャンルを超えた錚々たるアーティストとのコラボレーションが実現した作品となっている。

この豪華なラインナップについて、成田は「本当に僕らの青春時代の憧れのアーティストのもう大レジェンドの皆さんと共演できてて」と感慨深げに語った。「僕らライブもずっと見てきてるし。まさか50過ぎて、僕今年57なんですけど、この年になってまさか一緒に共演できるとは夢にも思ってなかったので、いやあ、もう本当に感激です」と、少年時代からの憧れの存在との共演に喜びを滲ませた。
コラボアーティスト決定の経緯を明かす「話から膨らんでいった」
これほど豪華なアーティストがどのようにして集結したのか。その経緯について成田は、堺正章とのコラボレーション楽曲「プンスカピン!」が全ての始まりだったと明かした。
「元々は堺正章さんを初めに、その皮切りにいろんな方とコラボできたらいいなっていう。せっかくこう堺さんとね、またこうやってできたんだし、もっと広げていけたらなあっていう話を結構メンバーでしてて」と、プロジェクトの始動を振り返った。
そこから、メンバー間の会話や偶然の出会いが次のコラボレーションへと繋がっていったという。「徐々にですね、大友さんとたまたま堺さんのライブ見に行った時に、その夜バーで一緒に飲んでる時に、『いや、こう、こういう感じだったんだよね、俺たちの時は』っていうなんかそういう話から結構膨らんでったりとかですね」と、大友康平との秘話を披露。さらに、「じゃあちょっとNOKKOさんとやりたいよね、みたいな、こういうそういう話からどんどん広がっていった感じですね」と、メンバーの純粋な思いが形になっていった過程を語った。

また、俳優の段田安則の参加については、「段田さんは元々その男闘呼組のメンバー、今も Rockon Social Club のあのメンバーでもいる、あの岡本健一が結構昔から段田さんとはアコースティックギター2人でユニットをやってたんですよ」と、岡本健一との長年の親交がきっかけであったことを明かした。

最も衝撃を受けたレコーディングは「野村義男さん」
数々のレジェンドとの共演の中で、特に印象に残っているコラボレーションを問われた成田は、「どの方もやっぱりすごかったんですけど、もう甲乙つけがたいんですけど」と前置きしつつ、一人のギタリストの名前を挙げた。
「やっぱり僕にとってギター、今でもやっぱりギターが好きで、やっぱり今でもこうしてギターを弾いてるってのはもう紛れもなくその野村義男さんっていう大先輩がいたおかげで、今の成田昭次はあるなと思ってるんで」と、自身のギタリスト人生に最も大きな影響を与えた人物として野村義男へのリスペクトを語った。

今回のレコーディングでは、初めて野村の演奏を間近でじっくりと見る機会があったという。「野村さんのレコーディングも僕、現場立ち会してもらったんですけど、初めて意外とこうまじまじとこう野村義男さんのギタープレイ、レコーディングで、長い間一緒に、野村義男さんのギタープレイを見るのって初めてだったので、それがいちばん衝撃的でしたし」と、長年の憧れの存在が目の前でプレイする姿に深く感動したことを明かした。

一方で、若い世代である亀梨和也とのレコーディングにも新鮮な刺激を受けたと語る。「亀梨和也くんのレコーディングもちょっと立ち会させてもらったんですけど、すごい、やっぱり世代も違うし、今の僕らにはないニュアンスというかですね、この歌い回しというかですね。その新鮮でしたね」と、世代の異なるアーティストとの化学反応を楽しんだ様子を語った。

Rockon Social Club、初のオールスタンディングツアーへの意気込みを語る
最後に、これから始まる全国ツアー「KURE 5-56 Present Rockon Social Club Tour 2025 FOREVER CALLING -Still Rockin’-」についての話題となった。愛知公演は12月18日、19日にZepp Nagoyaで、ツアーファイナルはクリスマスの12月24日、25日に神奈川・横浜BUNTAIで開催される。

今回のツアーの大きな特徴として、成田は「今回初のです。Rockon Social Clubとしてオールスタンディング形式のライブなんですよね。お客さんも初めてのちょっと試みで、そのスタンディングライブっていうことでですね」と、バンド史上初の試みであることを強調した。
「これもね、初めてのスタンディングライブなんで、50代ね、楽しみですよね」と笑顔を見せ、観客との一体感が生まれるライブ形式への期待を語った。
小林から「盛り上げ方も変わってくるわけですもんね」と振られると、「そうですね。さすがに20代の時みたいに、ま、客席にダイビングしたりとかそういうことはないと思うんですけど」と、かつての自身のパフォーマンスに言及。小林が「成田さんされてたんですか、20代の時は」と驚くと、「いや、なんかそうだったみたいですね。なんか、はい。映像ではしっかり残ってるんであれですけど」と認めつつ、「まあ、決してね、そういうことはないようにですね、危険がないように、安全なスタンディングライブをちょっと目指していきたいと思います」とユーモアを交えて意気込みを語った。
ONAIR:NOKKO & Rockon Social Club『Tangerine Kiss』


