Rockon Social Club前田耕陽が語る寺岡呼人の存在、35年ぶりの復活と新たな夢(THE CHANGE 連載)【第25回/全30回】

双葉社THE CHANGEのRockon Social Clubメンバーによるリレー連載第25回は、キーボードの前田耕陽さんの5回目で、前田さんの最終回です。Rockon Social Clubの原点になった2020年8月の4人の再会と、その日のための準備、メンバーの発想とアルバム『THE SHOW MAN』、ライブで歌い手を替えられる面白さ、変わらない信念と健康の秘訣、次のバトンを渡す寺岡呼人さんへのメッセージを語っています。保存記事の日付は2026年2月14日です。

Rockon Social Clubの原点になった2020年8月、コロナ禍の中で、男闘呼組の4人はやっと会えた。前田耕陽は、成田昭次にはもう会っていて、高橋和也とはしょっちゅう顔を合わせ、岡本健一とはずっと会っていなかったが昔のままだろうと思っていたので、みんながどんなリアクションをするのかの方が気になった。昔は絶対に時間どおりに集まらなかった人たちが、全員待ち合わせの時間の前に集まり、30数年の月日が人をしっかりさせるのだと思ったと笑う。前田は楽器をすべて手放していたので、一から全部買い集め、もともと2人で弾いていたキーボードの足りない音をパソコンで作り、それまでにないほど練習した。メンバーにがっかりされたくないからで、全員が同じクオリティまで準備してきたので、演奏はいちばん楽しく、リハーサルの後の食事でも「めちゃくちゃ良かったよね」と盛り上がれたという。

みんないろいろな経験をしているので、発想や着眼点にはっとさせられることが多い。『THE SHOW MAN』も、それぞれのアーティストの個性を引き出しながら、ちゃんとRockon Social Clubの作品になっていて、寺岡呼人の発想の幅広さと柔軟性に驚いた。ツアーでは、ゲストに毎回は来てもらえないのでメンバーが代わりに歌い、今日はここをおまえが歌ってみるかと歌い手を替えられるので、客に毎回違うものを届けられる。デーモン閣下と共演して、悪魔っぽい曲もできると分かり、自分の台本では書けないセリフも歌えてしまうのが面白いという。

ステージに立つ時は、客に全力で楽しんでもらおうという思いが変わらず、今できる自分の100パーセントを出し続ける気持ちを心に留めている。人生の折り返し地点といわれてもぴんとこないのは、高校1年の時から、いちばん楽しいと思うことを仕事にできているからかもしれないと話す。変わったのは肉が食べられなくなったことで、健康の秘訣は「週1のゴルフと、我慢しないこと」。次のバトンを渡す寺岡には、詞の内容や着眼点に共感し、日常のささいなことを広げて創造していく発想力に感服していて、もっといっぱい話をしたいと語った。

前田耕陽

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